苦手なピアノとご対面
同居人がピアノを習い始めたとのことで、電子ピアノもついでに買ったらしい。
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私自身、ピアニストのリサイタルやピアノコンチェルトが曲目にある演奏会に足を運ぶことは少なくないが、全くピンとこないほど、ピアノの音が好きになれないのだ。
そのため、億劫になりながらピアノの組み立てを手伝ったのだが、完成してちょっと弾いてみるとこれが思いの外楽しい。試しにワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲を一部弾いてみたのだが、弾けた喜びはもちろん、この名曲が単純な音の組み合わせで作られていることにも大変感動した。
いつだか私は「自分はプレイヤーよりも傍観者に向いている」と考えていた時期があり、その後様々な経験をする中でそれは間違いであることに気づいたのだが、今回のピアノ経験についても同様のことが言える。意外に苦手なものも、ちょっとしたきっかけで好きになれるじゃん、と。
こういう苦手な物事が翻ってよく見えるという経験は意外に多いと思うので、食わず嫌いの姿勢はなるべく避けていこうと思う。
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