人はグラデーション!

タイトルの通り、人はみなグラデーションを持っている。前も書いたけど、誰かを″簡単に″説明する時にはその人の性格、職業などの特徴を一つか二つ挙げて説明することになる。ただそうなると、その人が持つ微細な特徴はすべて捨象され、実質を掴むことは到底できなくなる。

ある人は一人でいる時、誰かといる時、違う誰かといる時、書く時、読む時、歌う時、それぞれ違う自分が表出する。本来人はそういうものなのに、多くの場面ではそれは削ぎ落とされる。たとえば、「こういう理由で映画を観ていて、その映画のこの場面、このセリフが好き」と「何となくこの映画が好き」の2つは「映画好き」に収斂され、どう好きなのかというグラデーションは無視される。

僕はこのグラデーションを大切にしたい。そこで助け舟を出してくれるのが、文学だ。文学はこのグラデーションを丁寧に丁寧に掬い取る。とことん一人の人間の実質に向き合う。何が言いたいのかというと、自分自身その人の実質に向き合う姿勢をもっともっと大事にしていきたいし、そういう人がもっと増えればいいな、と。

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