アコースティックベースって難しい。【哀しき楽器】
■100円ベーストーク(29)
一時期、最高の物が欲しくて堪らなかった、アコースティックベース。
それが何だか、スモールコントラバスを手に入れてからというもの、その興味をほとんど失ってしまいました。
生音でも低音を感じたい!
しっかり響かせたい!
確かな胴鳴り!手応えが欲しい!
となるとやはり、横構えの楽器ではどうにも限界を感じてしまいます。
しかし、充実した生音のアコースティックベースを求めるほど、アンプを通した際の扱いが難しくなったり、演奏性に難が出たり、どうにも上手く行ってくれません。
「これが求める究極仕様だ!」ってオーダーまでして作った事もあるだけに、コンセプトから何から根本的に詰めていかない限り、良い物は作れないと痛感・・・と言うか、悲しい確信をしました。
なんと言いますか、根付いてるようでそうでもない、興味はあるけどメインにはならない、良い物が出てきても不思議じゃないのに出てこない、いまいち方向性が決まってきてくれないなど、なかなか難儀な楽器だと思います。
アコギのおまけ的に作られてしまっている・・・
絵的に求められるノリの方が強い・・・
コントラバスそのものになるわけがない・・・
結局ギターなのかベースなのかよく分からない・・・
キャラも実用性もなかなか練られてこない、そんな印象が強い。
特に深刻に感じるのは、
「PUの研究不足!」
これが厄介極まりないポイントだと感じます。
ギターからの流用が基本・・・
適応も特化もしないまま何となくで付けられる・・・
各弦のバランスもいいかげんなまま・・・
シャリッシャリのピエゾをプリで誤魔化して使う・・・
ハウリングに怯えながらとりあえず音が出れば良いかって感じ・・・
箱の響きがどうとかそんな段階にも次元にも辿り着かない・・・
言えば言うほど悲しくなっちゃうな~って。
この辺、コントラバスの世界、そこで使用されているPUと比較すると本当、よく分かりますね。
どれだけ研究されてきてるか、実際に専用の物が発表されているか、プレイヤーも試行錯誤してるか、そこに確かな積み重ねがあるのは間違いないでしょう。
アップライトなサウンドを求めるならそれこそ、ソリッドのEUBだってハイクオリティな物がありますし、それらを相手にして練られてないアコギもどきが太刀打ちできるワケもありません。
実用性で勝てるワケもなく、絶望的な差と壁を感じます。
まず求められる大きな選択、
・生音を求めるか?
・電気楽器を求めるか?
これが決まらずにズルズルいるのが、アコースティックベースの現実かもしれません。
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