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20代男子に捧ぐ、フレンチレストラン徹底攻略

「フレンチレストランは難しそう…」この1年間で僕はこの言葉を何度聴いたことでしょう。同世代の20代前半は勿論、時には40代の方からも

「今度フレンチ行くんだけどね、どうして良いか分からないんだよねぇ」

という相談をいただいたこともあります。

日本人にとって、フレンチレストランは馴染みの深い場所ではありません。ルールが多そうだし、ワインを選ぶ必要もありそうだし、何よりフレンチという存在自体がフワっとしていてよく分かりませんよね。


しかし、『デートではカッコよくフレンチで決めたい!』という男性も少なく無いはず。フレンチレストランにはその場所だけが持つ独特の空気感が存在しているのもまた事実です。

そんな時に多少なりともフレンチのことを知っていたらもっとスマートにデートができると思いませんか?女性の前で、特に好きな人の前ではカッコいい姿でいたくないですか?

このnoteでは、そんな皆様の悩みを解決してくれる内容を盛り込んでみました。

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皆様こんにちは。現在フランスでワインソムリエをしているふじさきともしです。

本職としてワインに携わる仕事をしており、その仕事内容は「ワインに関する事ならなんでも」と言った感じです。僕もその仕事柄、色々な業務に関わってきましたが、『ソムリエの花形的仕事』と言えばこれでしょう。

フレンチレストランでのサービス!


(引用 :Men's Ex

勿論僕もこの姿に憧れた口でして、「カッケェーこんな風になりてぇー」とか思ってたらいつの間にかフランス留学してました。

その時の話は以前取材してもらった記事や、僕のポートフォリオにまとめてありますので興味のある方はご覧ください。


そんな経験のおかげで僕は同世代の多くの友人に比べて、少々フレンチレストランのことを知る機会に恵まれました。勉強、と称して色々なフレンチも食べ歩いてきました。

そんな僕が烏滸がましくも「フレンチってなんだよ」ってことをまとめてみようと思います。

色んな記事はありますが、基本のことを一つの記事としてまとめているサイトはあまり見たことがなかったので『自分が絶対に伝えたいこと』をバババーっと並べてみました。

今後、フレンチを楽しみたい!という方は是非参考にしてみてください!


①一般的な『フレンチレストラン』とは

◆フレンチでは何の料理が出てくるの?

フレンチレストランは必ずコース料理です。ごく稀に「注文制のフレンチレストラン」が存在しますが、あなたが行くフレンチは間違いなくコース料理と考えてもらって結構です。

最近のフレンチコース料理の流行りは「2品、3品のコース料理」ではなくなんかいっぱい料理が来ます。もうこれで最後の料理かな?と思ったらまだ来ます。

そして、その食事の内容も事前に決まっていることが多いです。サイト等を検索するとメニューを確認できるレストランが多いです。日本で1番有名なフレンチ『ジョエル・ロブション』を例に取ると、こんな感じです。

(引用:Joël Robuchon公式サイト

…よくわからない文字が並んでいるのは一旦置いといて。どんな食べ物が出るのかは、一応HPやFacebook等で確認できるお店が多いです。

日本料理だと「寿司、すき焼き、蕎麦」イタリア料理だと「パスタ、ピザ」など、国をイメージした料理は少なからず存在しますが、フレンチ料理には明確にイメージできる料理が無いような気がします。

逆に食材で有名なものは多いですね。フォアグラだったりアスパラだったりエスカルゴだったり。中にはフランス料理では有名だけど、日本語では馴染みの少ない食材も多く存在します。

※例えば、ということで何種類か馴染みの無い食材を【③食事やワインを理解する】の項で紹介します。


◆食事の流れはどんな感じ?

コース料理の流れにも大まかなルールがあります。

(引用:食戟のソーマ 14巻32Pより)

基本的には「口当たりのよく優しい味のものが先に」「濃厚で食べ応えのあるものが後に」という料理の流れとなっています。

これを把握しておかないとどんな失敗が想定されるかと言いますと。

食事の前半戦でそこそこお腹が空いてしまって「いくらでも食べていいですよー」と差し出されるパンをパクパク食べてしまい、まさかのメインディッシュの前にお腹がいっぱいになってしまうという大失態を犯してしまいます。せっかくの料理が台無しです。

みなさん。4年前の僕みたいな失敗はしないようにしましょう。お食事は計画的に。

◆値段の相場はどのくらい?

フレンチに行く時にもうひとつ気になる事といえば『お値段』ですよね。

いくらスペシャルな日を演出するからといっても、べらぼうに値段が高くなってしまったら逆にストレスを感じてしまう恐れもあるかもしれません…

ましてや「よし、今日は僕が奢ってあげたい!」と決意している男性はちょっとソワソワしてしまいますよね。事前に大まかな予算を想定しておきましょう。

フレンチの時に考えるべき予算は以下の2種類です。

・コース料理の値段
・ワインの予算

目安として僕たちは「コース料理の70〜100%くらいの値段をワインの予算として考える」と提案しています。

例えば8000円のコース料理だったら、ワインの予算はざっくり「6000円〜8000円」という感じ。

これはあくまで目安の話でして
「もっとお酒が飲みたい」
「あまり飲めないから少なめの量で」

という場合はもう少し前後すると思います。

「高いワインが美味しく、安いワインがそうではない」なんてことはあり得ませんので、ご自分のお好きなワインを選ぶことをオススメします。

※何のワインを選ぶのがいいか、ということについては後述する【「ワイン何選びゃいいの」問題】の項で紹介します。


また、コース料理の値段の相場観は以下の通りです。値段の上下に貴賎なしですので参考程度にご覧ください。

20代のうちは10000円前後のフレンチがオススメです。変に仰々しくなく程良くカジュアルで、なおかつフレンチの雰囲気を楽しめる価格帯だと思っています。…まぁ値段はカジュアルじゃ無いけどな!


②ルールやマナーを理解する

さて、フレンチを一番難しく感じさせているであろう最大の元凶「レストランマナー」についてまとめていきます。

どんな料理が出るかも分からない上に、必要なルールまであると思ったらもうパニック…そんなパニック症候群になる前に知っておきたい大切なことだけを覚えてしまいましょう。

後述しますが、マナーよりも重要なものを見失わないように。

◆俗に言う「レストランマナー」をまとめてみた

そもそも、マナーって一体どんなものがあるのでしょうか。
レストランマナーとして大きく分類分けすると

・テーブル上のマナー
・料理に対してのマナー
・相手(彼女)に対してのマナー

の3つが存在します。

多くのマナー講座やマナー本では、3つ全てを一括りの「レストランマナー」として紹介してしまっているため、受け手に難しい印象を与えてしまっています。

ちなみによく聞くであろうレストランマナーをちょっと並べてみました。多くの書籍や記事等で見たこともあるかもしれないものがあると思います。簡単に箇条書きでまとめてみましたので、とりあえずご覧ください。

『入店から着席まで』
・入店時ドアを開けてあげる
・『男性が』予約している旨を伝える
・女性の荷物とコートを先に店に預けてもらう。そのあと自分のもの。
・席に案内してもらう
・椅子のテーブルなら、座るのをエスコート
(店員が代わりにする場合は大丈夫。)
・男性が先に座るのはマナー違反。
・左側から座りましょう。
・座席も女性を上座(入り口から遠い席)に案内
・景色のいい方、座りごごちのいい席、
・男が注文しやすいポジションに

『座ってから食前酒まで』
・ナプキンは膝の上に二つ折りでセット
・ここももちろん女性が先に
・基本的には手と口を拭くため
・準備が完了したら食前酒(アペリティフ)を聞かれる
・オススメのシャンパン、もしくは自家製カクテルを注文

『食事中のマナー』
・ナイフとフォークは外側から使う
・スープは音を立てて飲まない。
・スプーンは手前から奥にすくう。
・お皿を持つ行為はダメだけど、傾けるのはOK
・食べる分だけカットする。細切れにしない。
・料理のシェアは原則しない事。
・ナイフとフォークの置き方も注意。
・食事中は「ハの字」に。フォークは背を上に。
・下げて欲しいときは「揃えて」。フォークは背を下に。
・パンを食べるときは一口ずつ千切って食べる。
・パンで料理のソースを拭うのはマナー違反。
・食事中に離席する際、ナプキンは椅子の上か背もたれに軽く畳んで。

『ワインマナー』
・テイスティングは味が劣化してないかのチェック
・グラスはぶつけない
・店員さんに注文は任せてしまおう
・グラスワインを「赤、白一杯ずつ」が丁度いい
・注いでもらう時、グラスを持たない
・飲むときは細い部分を持って

いかがでしょう。この量でも『抜粋』した程度です。頭が痛くなるわ。

僕が本格的にフレンチを勉強していた当初、「このマナーがフレンチでの正解なんだ。覚えなきゃ」という義務感に襲われていたのを覚えています。もちろん覚えておくのに越したことはないでしょうが、

たかだかスープ飲むのに制約多すぎねぇ?って感じちゃったんです。ルールにとらわれ過ぎたり、周りの目を気にし過ぎたりしたせいで、素直に料理を楽しめない自分がいました。

そんな中フランスで仕事をしている時に、いい意味でルールを無視して「自由にフレンチを楽しんでいるフランス人」を見て価値観が崩壊しました。大事なのは、マナーを守ることよりも料理を楽しむことだと。マナーはあくまで楽しむための方法だということを。

マナーにこだわり遵守することも大事ですが、相手を気遣い楽しむためにマナーは存在することを再認識してください。

◆絶対に気をつけておきたいマナー3選

ぶっちゃけ必要ないんじゃないかな?と思った僕でも『これは確実に覚えておいた方がいいだろうな』と強く感じたことが3つあります。

その3つは

・ナイフ、フォークの置き方
・男性が注文しやすいポジションに座る
・料理のシェアは原則しないこと

理由と合わせて、一つずつ紹介します。

【ナイフ、フォークの置き方】

ナイフとフォークの置き方で覚えておいて欲しいことは以下の2点です。

(引用:テーブルマナーについて

食事中は「ハの字」に。
下げて欲しいときは「揃えて」。

これはマナーというより店員さんへの合図だと思ってください。

コース料理という形式上、前のお皿を食べ終わらないと次のお皿に進めない仕組みになっています。つまり、食事が終わっている場合は速やかにお皿を回収して次の料理の準備をしたいのが本音です。

その時に、「ほんのちょっと残っているお皿」をみたときに我々スタッフ側としては

アレってもう食べ終わってるのかな…食べきれなくて残してるのかな…それとも、「ショートケーキの苺は最後に食べる」的なサムシングなのかな…

と色々考えてしまうのです。「いや、普通に声かければええやん。」と思うでしょうが、なるべくお客様の会話に割り込んでしまうのも申し訳ない上に「あ、すいませんまだ食べてます。」って言われたときは申し訳なさで勤務後1時間は凹みます。

そんな時に便利なのが、ナイフとフォークの向きです。アレを見れば僕たちも

お皿には少し残ってるけど…向きが揃ってるから下げてもいいかもな!

と思うようになるわけです。…いや、まぁどちらにせよ下げる前に「お下げしてよろしいですか?」と聞くんですけどね?

店員にまで配慮できる男性って格好いいと思いますよ!(強引)


【男性が注文しやすいポジションに座る】

お席に案内されたら、基本的には男性が「店員さんがよく通ると思われるお店の中心側」に座るとGOODです。

その席の配置を『上座』『下座』とか言ったりもしますが、難しいことは考えずに「女性が楽しめる席はどこかな?」と考えてあげるとなおいいですね。

例えば、景色が見えやすい席だったり。
例えば、椅子よりもソファ側だったり。
例えば、冷房や暖房が直接当たらない場所だったり。

気づくかどうか分からないかな?というくらいの細かい配慮をしてあげましょう。男性が思っている以上に女性は気づいていますので。

…自戒も込めて。


【料理のシェアは原則しないこと】

お互いに違う料理を注文した場合、相手の食べているものも欲しくなっちゃいますよね。そういう時に、少し切り分けて相手のお皿へプレゼント…

…は、しない方がいいです。マナー的にもそうですが、シンプルに料理の味が変になってしまいます。

フレンチの料理で、味の要となっているのはなんと言っても「ソース」。メインのお肉やお魚に上手くマッチするよう色々な材料を組み合わせて味を整えた、言わばシェフの真髄がソースに入っています。

同じお肉料理だとしても、ソースの材料は全く違うなんて事は珍しくありません。それをほかの料理と混ぜてしまったら、せっかくの味がもったいないですよね?是非、1番美味しい味を楽しんでほしいです。

ちなみに、お料理も是非「カップル同じメニューを注文する」事もオススメします。レストランによっては

『メインメニューは3種類のお料理からおひとつお選び頂けます。』

という感じに、選択肢を与えてくれる場合もありますが、是非一緒に食べる人と同じメニューを注文してあげてください。

味の美味しさや種類を楽しむ事も勿論大事なのですが、それ以上に「記憶の共有」も重要だと思っていて。お互いに同じものを食べることでより鮮明な記憶として残ってくれると思うんです。

「あのお魚料理美味しかったね。」
「お肉ビックリするほど柔らかかったなぁ。」
「ほかの料理もあったけど、また来たいね。」

(追記:2019月1月14日)

それでもシェアしたい方はいらっしゃると思います。そういう場合は店員さんにお願いして取り皿を頼んじゃいましょう。

「フレンチで取り皿って、頼んでいいの…?」と思われるかもしれませんが、もちろんOKです。むしろ別々な料理を頼んだ時に、お客様のことをよく見ているスタッフなら『取り皿お持ちしますか?』と言ってきてくれることも。

最近は本当に自由度が高くなっていますので、無理にマナーに固執しないことも大事かもしれませんね!…本当に状況によりけりですが…!

◆ドレスコードが存在する理由

そんなルールの中でもうひとつ考える必要あるのが「ドレスコード」

いわゆる「正装でいらしてください」的なやつですが、これも基準が曖昧なもの。男性はシンプルにスーツでいいかもしれませんが、女性は判断に悩みますよね…!人によって基準もバラバラでしょうから!

このサイトにまとめられているような「外さないコーデ」等もたくさん紹介されているとは思いますが、結局何が正解なのかよくわからなくなってしまいます。

じゃあどうすればいいか?答えはすごくシンプルです。

着るものを選ぶ時に重要なポイントは『どんな格好が一番フレンチレストランを楽しめるか』ということを考えてあげましょう。

「お店がシックな印象だから大人しい色合いのものにしようかな」
「夜景の見える素敵なレストランだしちょっときらびやかな服を」
「カジュアルレストランだから気取らずカジュアルに」

時々「ジーンズはもともと下級労働者のためのものだったからフレンチにはふさわしくない!」と書いているマナー本がありますが僕はそうは思いません。

もちろん俗に言う高級フレンチには相応しくない格好かもしれませんが、断定をしてしまうのはちょっと違うかな?と。

そもそもドレスコードって「お客さん同士の共通認識」であり、店側が無闇に指定するものではないと思うんです。

高級な料理、上品なワイン、そして一流のサービス。それらを全力で満喫するには、格好をオシャレにした方が楽しめるんじゃね?と。そして、周りのお客さんもオシャレな格好だったら空間として最高じゃね?と。

そういう意味でドレスコードとは「より楽しむための手段」であり、「守るべき制約」となってしまってはいけない気がします。


◆大事なのは『空間の共有』

多くの男性に陥りやすい失敗の一つに「あまりにマナーやルールにとらわれ過ぎてしまい、純粋に料理を楽しめなくなってしまう」ということがあります。

本質はマナーにあらず。『フレンチレストラン』という普段とは違う空間に身を委ねるわけですから、そのちょっとした浮遊感を楽しむことが大事なんです。

ナプキンの位置やメニューの注文の仕方に拘るより、たった一言店員さんに「ありがとうございます」と言える男性の方がよっぽどスマートでカッコいいと思います。

食事のあとに「美味しかったね」よりも「楽しかったね」を目指しましょう。


③食事やワインを理解する

もうひとつ悩ましいのは『食事やワインがよくわかんない』ということ。マナーに次いで、男性陣が頭を抱える問題です。

先に答えを言ってしまうと全部把握するのなんてプロでも相当難しいので『難しいことはかわしながら最大限楽しむ方法』を考えるとベストです。

◆「名前長すぎねえか」問題

フレンチで出される料理。めっちゃ長いです。マジで暗号です。

名前が長いのには理由があって、それは「メインの横に添えられている食べ物も一緒に紹介する」からなんですね。

またまた『ジョエル・ロブション』のメニューを例に考えてみましょう。

このように、ひとつの料理の名前には「のせて」だの「添えて」だの「共に」だの「〜風」だの色々説明してくれます。

残念ながらこれは避けられない事態なので、分からないものは諦めましょう。彼女に質問されたとき「あぁ、これはね?」と説明したい方はデート当日までにメニューを予習しておきましょう。ググれば全部出てくると思います。

長ったらしいメニューを見るときのポイントは3つです。

とにかくメニューの頭に何が書かれているかで、これは何の料理なのかをだいたい把握できることが多いです。

その後の添えてあるものやら付け合わせてあるものは、店員さんが料理を持ってきた時に説明してくれるので、その内容を聞いて雰囲気で楽しんでください。


◆日本では馴染みのないフレンチ食材

とはいえ、その中でも「そもそも食べ物の名前を知らない」ということが多く存在します。フランスでは主流だけど日本ではあまりメジャーではない食材って結構あるんですよね。

その全てを把握するのは無理ですが、「何となくこの食材ってフレンチ料理でよく見るよなー」というものをまとめますので、近いうちにフレンチに行く予定のある方は是非参考にしてみてください。

【日本で馴染みの無いフレンチ食材】
・ビーツ(Betterave)
・レンズ豆(Lentille)
・オオニベ(Maigre)
・マグレ鴨(Magret de Canard)
・ホロホロ鶏(Pintade)

・ビーツ(betterave)
日本名は「サトウダイコン」と呼ばれるくらい甘さが引き立つ野菜。綺麗な赤い色が特徴。茹でて食べたり、ソースに使われたりする。

・レンズ豆(Lentille)
凸レンズに似ていることから付けられた豆。ビタミン類、ミネラルが豊富で、スープやサラダに加えられることが多い。

・オオニベ(Maigre)
「痩せている」という形容詞が名前となった魚。油が少なく、身が引き締まっている淡白な白味魚。

・マグレ鴨(Magret de Canard)
フォアグラを作るために育成した鴨肉。普通の鴨肉に比べ、身の質がしっかりしており味も濃厚。

・ホロホロ鶏(Pintade)
キジ科に属するジビエ。野性味があるのに特有の臭いや癖が無く、肉の柔らかさも好まれる。


◆「ワイン何選びゃいいの」問題

フレンチを楽しむ上で、どうしても避けることの出来ない問題は「何のワインを選べばいいのか」ということ。

曲がりなりにもソムリエとして仕事をしている僕でも、このワインを選ぶ作業は結構緊張します。馴染みの無い方はさらに困惑することでしょう。

ちなみに一番シンプルな解決方法はこちらです。

①店員さんに聞く
②予算を伝える

この2点を覚えておけば、基本的に外すことは無いでしょう。そのお店の料理とワインに一番詳しい店員さんに聞くことが理想的な解決策です。

ちなみに店員さんにワインの予算を伝える時に、女性の目の前で「えーっとじゃあ大体4000円のワインで!」と言うのもなんかアレなので、ワインリストを店員さんに見せて自分の予算額に近いワインの値段部分を指差しながら「このくらいで」とか言ってあげましょう!

女性はその姿を見たら色々と察してあげてください。
お互い、気遣い、ダイジ。

また「どの料理にどのワインを注文すればいいの?」という人は、こちらを参考にしてみてください。

◆料理もワインも『味が軽いものから濃厚なものへ』
◆まずはスパークリングや白ワインですっきりと開始
◆メインにはやっぱり赤ワインを
(もちろん好みによって白ワインでもOK)


ちなみによくワインと食事の相性の時に

魚料理には白ワイン、肉料理には赤ワイン

と聞いたことがあるかもしれませんが、これは厳密には違うかな?と思ってます。個人的にオススメする考え方は

『料理の色とワインの色を合わせる』
白っぽい料理→白ワイン
赤っぽい料理→赤ワイン

です。肉料理でも『鶏肉のホワイトソース仕立て』だったら白ワインが相性いいし、魚料理でも『メカジキのトマトソース煮』なら赤ワインの方がなんか美味しそう。

味の印象よりも見た目の印象って結構大事ですよってことです。とはいえ、所詮相性なんてそれぞれ人の好みなので。自分が「美味しそう」と思ったワインを楽しむのがベストです。

さて、とりあえず全体的に内容が見えてきたところでいよいよメインディッシュです。

結局同世代の男子がフレンチを勉強する理由って「彼女を(もしくは意中の方を)デートに誘うため」だと思っています。かっこよくエスコートしたいよね?僕はしたいです(迫真)。


④デートでフレンチを使うときに

ということでここからは『デート編』です。色々な情報や過去の経験からなるべく具体的にまとめていますが、参考程度にご覧ください。

◆「予約する前」から戦いは始まっている

デート当日のことで頭がいっぱいになってしまいがちですが、レストランを予約する前段階から既に男は試されていると思ってください。

『試されている』という書き方はちょっとアレですが、女性の当日のモチベーションは事前準備で左右されると言っても過言ではありません。

例えばレストラン選び。

人によってレストラン選びのポイントは様々です。趣味思考の違い、予算の違い、または地理的な問題などなど…色々考えられる点は多いですが、予約するレストランには事前に食事に行ってみることをオススメします。


ランチ営業もしているお店には、ランチを食べに行ってみてください。実際に一度行くことで

・そのレストランの中の空気感が分かる
・当日道案内する時スムーズに出来る

というメリットがあります。食べに行くことが出来ない場合は、せめて場所と行き方だけは一度確認しておきたいですね。女性の靴だと歩きにくい道があるかもしれないので。

◆「お姫様」として全力でもてなす

そしてデート当日。僕からの助言はたったひとつです。

全力でおもてなししましょう。

ええ、もうそりゃあキザったらしくエスコートしましょう。「エスコートが苦手」なんて勿体無いと思うんです。せっかく日常では味わえない空間にいるのだから、たまには照れちゃうような行動もいいんじゃないでしょうか。

※女性との適切な距離感は大事に。引かれない程度で。その後の関係性の悪化について弊社では一切の責任を負いかねます。

とはいえ、特別なことは何もいりません。

ドアを開けて待ってあげるとか
さり気なく彼女を先導してあげるとか
軽く椅子を引いて座りやすくしてあげるとか
ちょっとゆっくり歩いてあげるとか

そんな些細なことが「サプライズプレゼント」よりも嬉しいと思いますよ。

◆打算的なくらい、相手のことを思いやろう

デート相手が彼女ではなく、好きな人であったり友人であったりする場合にもなるべく相手のことを考えて動くことが結果的にマナー向上に繋がります。

「こうしてもらったら嬉しいかな?」
「こうしてあげたほうが喜んでもらえるかな?」

などと考えながら自分の行動を振り返ってみてください。少なくとも、『フレンチレストラン』という少し特別な空間にいるときくらいは。

「そんな面倒な…」と思うかもしれませんが、その細かい面倒なことを他の多くの男がやっていないおかげであなたの好感度は飛躍的に上がると思っています。

この気遣いを『紳士的』と考えるか『打算的』と考えるかはあなたの自由です。

ですが、「打算的なくらい」相手のことを思いやることで2人の関係がより良くなるのならば素晴らしいことだと思いませんか?

よく「日本の男はレディーファーストが出来ていない。西洋人を見習え!」と聞きますが、語弊を承知で言うと基本的に西洋人のレディーファーストは全て打算です。ぶっちゃけ「レストランの後の展開」をスムーズに進めるためにあれやこれやと楽しませます。

まぁ、あからさまなのはアレでしょうが『やらない善よりやる偽善』。打算的に思いやっていきましょう。

⑤「フレンチは敷居が高い」と思う皆様へ

フレンチのレストランに行く機会なんて、もしかしたら人生で5回あるかどうか。その程度の些細なことかもしれません。「そのためにこんな色んなことを考えなければいけないなんて煩わしい」と感じてしまうのも真っ当な考えでしょう。

それでも世界中でフレンチ料理が人気なのは、フレンチレストラン特有の演出された空間を楽しみたい人が大勢いるからです。

フレンチレストランは貴方の知識を試す試験でもなければ、勉強した内容を発表するお披露目会でもありません。あなたが好きな人と過ごす、ちょっといつもと違う刺激のある空間です。


現在でもまだまだ多くの友人から「フレンチは難しそう」という話をよく聞きますが、なんだかんだ言ってフレンチは難しいと思います。

それを無理に「大丈夫!フレンチは簡単だよ!だからみんな是非行きなよ!」というつもりはありません。

難しかったり、煩わしかったり、時間もお金もかかっちゃったり。

でも、その最後には「楽しかった」と思ってもらえるような工夫を、我々レストラン側も取り組んでいます。

敷居が高いと感じつつも、フレンチレストランが提供する『非日常』を全力で楽しんでほしいと、心から願います。


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文章苦手ながら頑張りました!

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フレンチやマナーのことを「従業員目線」「中立目線」で書くことに定評のあるnote作成中です。人気作➡︎『20代男子に捧ぐ、フレンチレストラン徹底攻略』https://note.mu/poly_somme/n/n8e78a711488b
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