7月1週【医療・健康】 マイナンバーカードのトラブル受け、「オンライン資格確認書」について、日本医師会からの見解
政策共創プラットフォーム『PoliPoli』(https://polipoli-web.com/)を運営する事務局が、PoliPoli有識者限定公開の「weekly」ニュースレターを(β版)限定で、一般公開でお届けします!
2023年7月1週の「医療・健康」に関するトピックをご覧ください!
マイナンバーカードのトラブル受け、「オンライン資格確認書」について、日本医師会からの見解
<概要>
国が推進する医療DXの中心の取組でもあるマイナナンバーカードと健康保険証を一体化させた「マイナ保険証」の推進ですが、健康保険証の紐付けの誤りやマイナンバーカード自体の誤登録が起きています。
医療DXの過程で、健康保険証の廃止は2024年秋と予定されていることから、日本医師会は2023年7月5日の「定例会見」で、「マイナ保険証」の環境整備が整わない場合、健康保険証の有効期限延長の要請する可能性を示し、改めて「オンライン資格確認書」の早期交付と環境整備を行うよう求めました。
一方、7月6日の松野官房長官の「記者会見」では、発行済みの健康保険証の猶予期間を設けること、カードの申請が難しいと想定される方に関しては、代理申請を含め、申請を干渉するなどの柔軟な対応をする考えを示しました。
<これまでの課題>
2023年3月以降、マイナンバーカードのサービスの1つである「コンビニ証明書交付サービス」で誤交付が相次ぐ。
5月9日、河野デジタル大臣が記者会見で、上記問題についての再点検を行うことを表明、その後も健康保険証の紐付けの誤りや公金受取口座の問題などが明らかになる。
<これまでの取り組み>
5月23日、加藤厚生労働大臣が記者会見で、データの点検を行うことを発表。点検結果は2023年7月末までに報告される予定。
6月21日、デジタル庁は「マイナンバー情報総点検本部」を設置。第回目の会議が実施された。岸田総理大臣からも2023年秋までの点検完了をさせる指示があった。
6月29日、厚生労働省の「社会保障審議会医療保険部会」で、オンライン資格確認の正確なデータ登録の確保とオンライン資格確認を行うことができない場合の対応についての対応を明確化。また、厚生労働大臣の下に「オンライン資格確認利用推進本部」を設置することが決定。
<今後の課題>
「オンライン資格確認書」など医療DXが、インセンティブがないこととITリテラシーに対する研修が十分ではないことによって、進んでいない。
日本医師会は「都道府県医師会社会保険・情報システム担当理事連絡協議会」を通じて会員や地域の医師会の理解と協力を得る取組を今後行っていくが、「経過を見て、もしその整備が間に合わないといった事態が生じた場合には、既存の保険証や資格認書の有効期限の扱いについて、延長も含めて必要な対応をお願いする必要があると考えている」との見解を示した。
『PoliPoli』の有識者について
『PoliPoli』では、特定分野に実績や専門性のある有識者を募集しています。多様な意見が政策により反映されるためにも、ぜひ有識者にご応募ください。詳細につきましては、以下の「有識者向け『PoliPoli』活用ガイド」をご覧ください。(有識者登録には一定の審査がございます。)