【今週のニュース紹介】BC州バンクーバーの感染状況
金曜日のテーマは「最近のカナダ&ニュース」です。
最近のカナダ(特にバンクーバー)の気になるニュースをご紹介します。
今週はやっぱりコロナが話題でした。
毎日毎日コロナばかり!
※4/17追記※
記事後半のオンタリオ州のコロナルールについて、この記事を公開した翌日に情報が更新されたのに伴い、内容を一部修正しています。
ブリティッシュコロンビア州
ちょうど昨日(4/15木曜)、BC州保健省が最新のコロナデータを発表したので、今日はその会見で使われていた資料を簡単に紹介します。
こちらのデータはすべてBC州のサイトから見ることができます。気になる人は見てみてね。
BCCDC Epidemiology & Modelling Presentations (Slides from April 15, 2021 press briefing)
BC州のホットスポット
こちらが、4/7~4/13で報告された累計感染者数(BC州、保健地域別)。
圧倒的に目につくのが、やはり一番左側、Fraser Health 保健地域内の Surrey(サレー市)。
ここは以前からホットスポットとなっていて、BC州も優先してスタッフを送ったりデータを集めたりされています。Surreyに限定したルールも出されたり、つまり「集中的に対応されている」地域と言えるでしょう。
BC州で累計の感染者数が多いのは Surreyです。
では、10万人あたりの感染者数(4/7~4/13)はどうでしょうか?
一番左の列の Fraser Health地域 ではやはり Surrey が一番上に来ていますが、今度は Vancouver Coastal 保健地域の Howe Sound エリア(黄色)がとても目立ちますね。
いったいコレはどこ?!と思う方も多いと思います。
Howe Sound はウイスラーのあたりのことです。
BC州ではここ最近ウイスラーでの感染者急増しています。あまりに増えているので、ウイスラーのあるスキーリゾートはBC州より閉鎖命令が出ているほど。
また、ウイスラー在住者専用のワクチンプランも発表され、優先的に接種できるようになりました。
なお、グラフでにはもうひとつ感染者数が目立つエリアがあります(Northern Health 保健地域の Peace River South)。残念ながらここについてはわたしが住んでいるバンクーバーからかなり遠いうえ、あまり報道されていないので詳しくありません。
これらのデータをもとに、BC州は引き続きもっとも感染者が多いサレーやウイスラーを重点的に追跡し、対策をしていくと述べています。
もちろんバンクーバーも油断できませんが、データを見る限り他のエリアより多いというわけではないようです。
感染者数は増えているが、死者数は減っている
BC州では感染者数は増えていますが、死者は減っています。
↓のグラフでは、赤線(と矢印)で示されたのが死者数です。
BC州でワクチン接種が本格的にはじまったのは年明け頃。(死者数のピークが来ているのがちょうど昨年12月頃です)
ワクチン接種がはじまり、どんどん死者が減っていますね。
ただし、感染者数は増えています。
こちらのグラフでも分かるように、特に20~40代(緑と赤色の線)での感染が増えています。
これは日本でも同じ傾向が見られていると思います。
なお、BC州では感染者数だけではなく入院患者数も増えているのが気になります。
BC州の学校は閉まらない?
子連れでバンクーバーに移住したばかりの身としては、やはり気になるのが学校。
BC州は(わたしの印象では)かなり学校の優先順位が高いです。「とにかく学校は閉めてはならない」というメッセージが出されています。
なぜBC州では感染者が増えているのに、学校を開けているのか?という批判ももちろん出ています。
その答えが、このデータにあります。
こちらは、バンクーバーが含まれるVancouver Coastal Health 保健地域の学校感染追跡データ。2020年9月10日~12月18日のものです。
このデータの読み方はこうです。
この時期に学校にいた生徒や教職員の数: 124,000人
↓
そのうち、コロナ感染が判明した生徒や教職員:699人(全体の1%以下)
↓
さらに、このうちの「学校で感染したと思われるケース」:55人(8%)
しかも、この「学校で感染したと思われるケース」も、爆発的に広がったのえはなく、一人の感染者からせいぜい1~2人しか広がっていないそうです。
続いて、同じようなデータですが Fraser Health 保健地域で行われた追跡調査です(2021年1月1日~3月7日)。
ここでも同じように、学校での感染は少なく、万が一感染があったとしても1人にしか広がっていないというデータが出ています。
まとめると、現在BC州の学校におけるコロナ対策はかなり利いていて、学校を現時点では閉鎖する必要はないということ。
子どもたちにとって、学校は安全な場所だとBC州保健省は言っています。
感情的には「学校を早く閉鎖して!」と思う方もいるかと思いますが、BC州保健省は「データに基づいてルールを決めている。学校は重要でむやみに閉鎖しない」そうです。
わたし個人としては、この考え方にとても賛同しますし、本当に学校を開けていてくれてありがたいと思っています。
オンタリオ州
わたしはオンタリオ州在住ではないので報道でしか情報を得られませんが、本日オンタリオでは新たなコロナ規制が発表されました。
新しい規制ではとにかくステイホーム。外出禁止令が2週間延長。
どうやら公園も閉まるようで、子育てしている身としてはオンタリオ在住の方々が不安です…
しかも、今後は外出している人に対して、オフィサーが身分チェックや、外出の目的を確認する権限もあるとのこと。
ケベック州やマニトバ州とのボーダーにもチェックポイントを設置し、通過する人がエッセンシャルな理由かどうかも確認すると会見で言っていました(オンタリオのハイウェイ事情まったく知らないのですが、こんなことできるんですかね?)
また、今日のオンタリオ州 Ford氏は会見で、海外からの渡航者制限を強く訴えていいました。
国としてはこのタイミングで完全に渡航者を制限することはないと思いますが…この訴えは聞き入れてもらえるのかどうか…?
※4/17追記※
オフィサーによるランダムな職務質問について、即座にオンタリオ州内から多くの反発が起きました。特にマイノリティーや、外出せざるを得ない立場の人たちへの差別を助長するのも問題視されました。結果、翌日にこのルールは撤回されました。新しいルールでは、ただ外出している人ではなく、例えば集団で外にいる人たちなど何かしら理由がある場合のみ警察から問われる可能性がある…という感じです。
また、会見では児童公園も閉鎖されると伝えていましたが、こちらも翌日撤回されました。公園は(コロナ対策をしたうえで)使うことができます。よかったです。
そんな感じで、今週のカナダのニュースは(個人的には)コロナ関係で持ち切りでした。
来週、BC州では店内飲食禁止令の期限が切れるので、それが延長になるかどうか週明けに発表があると思います。
ワクチンは順調で、6月までには打てそうな流れです。
本当に早く、コロナ収束してほしいですね。
ではまた。
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