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【GREE Tech Conference 2023 】イベントを終えた基盤エンジニア 篠原に突撃レポート!

グリーグループ各社でさまざまなチャレンジを通して得られた知見や、これから取り組んでいくチャレンジを紹介する技術カンファレンス「GREE Tech Conference」(https://techcon.gree.jp/2023/ ) 。

今年は10月13日(金)に東京ミッドタウン・カンファレンスとYouTube Liveのハイブリッドイベントとして開催されました。ポケラボからは「Unity,PHP+Jenkins+GAS 多言語対応を意識させない開発を目指したシステム構築」をテーマに基盤エンジニアの篠原が登壇。

海外対応をしているエンジニアやプロデューサーの方にもオススメの内容になっています。当日参加できなかった方も動画やスライドで確認いただけますので、ぜひご覧ください!


登壇情報

Unity,PHP+Jenkins+GAS 多言語対応を意識させない開発を目指したシステム構築 

登壇者:基盤エンジニア 篠原 功
2013年株式会社ポケラボに入社。「SINoALICE -シノアリス-」「アサルトリリィ Last Bullet」などを経て現在は基盤チームに所属。ローカライズやリソース管理のシステム構築を中心に「開発・運用フローも踏まえた最適化」を目指して絶賛開発中。

海外で制作されたアプリが日本のストアで常に上位に並ぶ中、日本で制作されたアプリも国内に留まらず海外展開を行うことがもはや必須だと考える開発者も多いかと思います。

それにも関わらず海外対応が後手に回ってしまう開発現場。

背景にはゲームを完成させることで手一杯なチームにのしかかる海外対応のための開発負担などがあるかと思います。
今回はその中でもとりわけ多言語対応に関するお話です。

「普段通りの開発がそのまま多言語化のための対応に繋がること」を目指して四苦八苦しながらシステム構築をしています。
まだ開発の真っ最中ですが参考になったら嬉しいです。

Q&A

登壇後のAsk The Speakerにてご質問いただいた内容を一部ご紹介します。

Q. 発表資料では日本語テキストしかなかったがハッシュ値はどこに存在するのか。
A. 基盤チームが作ったクラス内で自動的に日本語テキストをハッシュ値に変換を行っています。
また、ハッシュ値に対応した翻訳テキストを取得する処理も基盤チームのクラス内で行っています。

Q. 日本語テキストそのままではなくなぜハッシュ値なのか。
A. 連想配列のキーなどにも利用しているため、日本語をそのまま使うのに不安があるためハッシュ値を使い始めました。
また、ハッシュ値は文字数が一定なので元の日本語テキストの長さによって問題が発生するようなことがないのは大きいと思います。

Q. 翻訳のためのキーに英語のキーを割り当てるといった方法もあるが、なぜ日本語キーなのか。
A. 英語がネイティブではないため、適切な英語を考えることの負担も大きいため英語キーは使いませんでした。また、英語キーを実装箇所に埋め込んでいく実装の手間を省きたかったというのもあります。

Q. 句読点などでキーが変わってしまった場合にはどう対応するのか。
A. 「句読点などでキーが変わってしまう問題」はたしかにありますが、日本語キーを使うメリットのほうが大きいためこのデメリットは受け入れました。句読点が変わると対応翻訳が存在しなくなりますが、そこは未翻訳テキストが存在しないかをチェックするツールで補う予定です。

登壇を終えて

篠原:以前から上長の中原さんとローカライズの内容で発表できると良いのではないかと話をしていて、今回登壇させていただくことになりました。エントリーが決まってからの約3ヵ月は常に頭の片隅に発表のことがあったため、感想としては正直「ようやく解放された!」という気持ちです。(笑)

開発中のプロダクトはどこもゲームを完成させることに手一杯で、海外対応のための時間を割く余裕はないことが多いもの。そのため、多言語対応もいくつかの方法が考えられますが、常に「どの方法が一番開発メンバーに負担が少ないやり方か」を第一に選択しています。
30分という限られた時間のため、資料は大きく削った部分も多くあり、うまく伝わりきらなかった部分もあるかもしれませんが、何かしらお役に立てた部分があれば嬉しいです。

登壇準備の過程では、過去の「CEDEC」や「GREE Tech Conference」を観ながら、自分が特に惹きつけられた発表の資料構成、話し方を参考にしました。
資料に関しては本来伝えたいメッセージがぼやけてしまわないよう、短い文にまとめるよう留意。また、スピーチに関しては、スピーカーノートに話したい内容をすべて整理し、できるだけ聴講者の皆さんの頭に残るよう抑揚をつけた話し方を心がけました。

発表は30分という短い時間でしたが、当日に至るまでにたくさんの人たちと入念に準備を進めることができ、それ自体が非常に良い経験になりました。運営に関わるグリーの方々も丁寧にサポートしてくれ、どんな相談にも一緒になって考えてくれてとても助かりましたね。
大きな舞台で登壇するための第一歩として今回参加させていただきましたが、また来年は他のポケラボエンジニアの皆さんもぜひ登壇にチャレンジしてみてほしいです!


今回のイベントテーマは「Interconnected」。社外の皆さんとはもちろん、グリーグループ間での交流という意味でも大切な機会になったようです。
当日ご参加いただいた皆さま、改めましてありがとうございました!