読書記録 | 続ける思考
習慣。それは日常。
習慣。それは自分。
習慣。それは脳の習性。
習慣と聞いて、何を思い浮かべるだろう。
歯磨き、片付け、掃除、といった日常のこまごまとしたルーティンか、お酒・おやつなどの嗜好品の摂取頻度か。
おそらく多くの人の日常生活の大部分は、その人の習慣が占めていると思う。
脳は、すべての物事にいちいち判断を下す、という労力を避ける傾向にあるらしい。だから可能な限り習慣という形にしてオートメーション化を図るという。なんと便利で複雑で頑固な機能。
一度構築された習慣を変えるのは難しい。
早起きしよう!と意気込んでも全然続かない私は実体験としてよく知っている。
すでに出来上がった習慣の中に、新しい何かを割り込ませ、継続させるのは難しい。と、おもっていた。
趣味が「継続」!
世の中いろんな人がいるけれど、継続することが趣味ってどういうことだろう? というのがこの本の第一印象だった。
著者の続けているものリストが、すごい量。
細かいものも含んでいるけど、それにしたって1日の中でそんなにできる?と思う量なのだ。
中には、ゲームをする、漫画を読む、というのもある。なんと放映されているアニメはほとんど見ているという。
もちろん仕事と並行している。
私自身、ワーママという生き方になってから、余暇に使える時間が本当に少なくなってしまったのに…、この著者、よっぽど時間があるのかな?と思ったけど、年間200冊も本のデザインを手がけられている方だった。しかもフリーランス。私と比べるまでもなく、めちゃくちゃ忙しいじゃないか。
どこにそんな時間が?
続けることの何が楽しいの?
曰く、何かを続けるのに必要なのはモチベーションではない。
モチベーションなんて上下するのが当たり前で(たしかに)大体の物事は、取り掛かるまでが一番しんどい。
ではどうやって継続するのか。
まずは、やることを細分化する。
そんなこと?と思うくらい細かくして、実行するためのハードルを下げる。(たとえば、ジョギングする、を習慣にするまえに、ウエアに着替える、という習慣から始まる というような)
そしてすでにルーティン化していることと組み合わせたり、取り掛かりやすいものと一緒にルーティン化して、毎日やる。
やったことは記録する。
ということらしい。
これって何かで見たことがあるな…と思ったら、スマホゲームだ。
ポップアップで通知がきて、毎日ログインして、ログインボーナスをもらう。実績はなんらかのコレクションとして視覚化される。
なるほど、習慣化するための仕組みが構築されている。
実生活にもスマホゲームのスタイルをインストールしたら、私も習慣化できるかもしれない!そう思えてきた。
そこで、まず朝にヨガの時間を習慣化することにした。
以前からLavaのオンラインサービスUchiyoga+に登録していて、朝6時~のクラスを時々利用していた。
これを毎日利用するために、考えた仕組みがこちら:
とりあえず1週間だけど、今のところ毎日続いている。
ヨガと言っても、朝イチのクラスだからほぼストレッチだ。でも、目覚めた直後には負荷量がちょうどよくて、その後以前からやっていたFitboxingに移行がスムーズになったように思う。
もちろん途中で子供が起きてきてグダグダになる朝もあるけど、それはそれ。とにかくやった。
そしてやったからには、手帳に記録する。ラジオ体操のスタンプのように。
続けていると、少し自己肯定感が上がる。
自分で決めたことを、自分で実行する。
習慣とは、自分との約束だと思う。
自分との約束を守る。続けることで自信がつく。
やっていることが、どこに続いているかは考えない。
やがて習慣は自分自身の個性になる。
◇◇◇
今再放送している朝ドラ、カムカムエブリバディが大好きだったのだけど、その中で、1日15分の朝ドラも、半年積み上げれば壮大な人生を描ける、といったようなセリフがあった。継続の力はすごい。
そういえば、私も趣味のフランス語は、1日15分のラジオ講座から始めた。
フランス語をなんのためにやってるか、みたいな目的はなくて、ただ毎日やっていた。そのうちに昼休みに毎日ハリーポッターをフランス語版で毎日読むようになり、全8巻(呪いの子含む)読み終わったらほかの本も読めるようになっていた。
そうして前と比べて変わった自分が楽しい。
これを機に、やりたかったけど時間がないからやれない、と思っていたものを、細切れルーティン化して、習慣化させてみようと思う。
いつか時間ができることは、残念ながら、この先ずっと、無い。
そして、どんなくだらないことでも、習慣化すればそれだけで自分の個性になる、という考え方は、これから何か始める上で頼もしい。
私にもできるかも、という希望と、とにかくやってみよう、という勇気を、そして楽しいアイディアをたくさんいただけて、ありがとうございました。