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言いたいことを抑えていたら問題が解決してしまった

言いたい気持ちをぐっと抑え、言わなくてよかったっとほっとした経験はいくつもある。

最近、自己啓発のためにある講座を受けることにした。毎週1回90分のレクチャーで、毎回講師の前置きが長くてなかなか本題に入らず、最後の方は時間がなくなり、まくしたてて終了。
受講してすぐ退会した人や、言い訳ばかりして講座に欠席する人への非難、いまやらないでいつやるの(林先生ではないが)などが前半30分続く。

好意的に考えると、受講生を奮い立たせようという熱い気持ちを持つ講師。でも、毎回では聞き飽きたし、学びたくてお金を払っている身としては本題に早く入ってほしいと思う。

受講後の感想はラインに書きこみ自由なのだが、今日も勉強になった、という感謝のコメントばかり。前置き長すぎ、後半急ぎすぎ、といった否定的なコメントは一切ない。

何回か耐えていたが、講師に伝えることにした。本音では「毎回非難めいたことに時間を取り過ぎで、最後は時間がなくなって本題がカットされたり、説明がはしょられるので、時間配分をして進行してほしい」と言いたいところを
「後半のペースが急ぎ足でまだ初心者なのでついていくのがやっとでした」という言い方で。変化は見られなかった。

その後また講師へ伝えた
「最後の方のペースが速くてメモもとれず。早く知識を身につけてついていかれるようになりたいと思っています」というような言い方で。やはり改善ならず。

毎回のことでストレスも感じてきたので退会しよう、この際本音を伝えようと思った
「毎回、前半は非難ばかりで聞いていて快くないのでやめたいと思っている」ということを。

受講をしながらも、言う機会をうかがっていたら不思議なことに、講師の前置きが次第に短くなっていき、そのうち非難が少なくなっていき、とうとう前回、講師が言った
「毎回どうしても熱く語ってしまい、後半時間がなくなってしまうので、今日はそうならないよう早速本題にはいりますね」と。

いつ本音を言おうかタイミングを見計らっているうちに解決してしまった。
しかも、講師の説明がわかりやすくなり、受講生の質問にも丁寧に答えてくれるようになり、おかげで学ぶことが楽しくなってきた。講師の変わりようは、何があったのだろうか?

あの時本音をぶちまけて退会していたら、学ぶことなく、不愉快な言葉を聞くことにお金を払ったようなものだし、いやな思い出として残っていただろう。

あの時、言わなくてよかった。


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