雨と風で祓い清める

桜が散ってしまう前に花見をしたい、ポカポカ陽気だから外に出たい、そんな小さな望みさえ叶えさせないように強風が吹く。
冷たい雨や強い風は、外に出ることや前に進むことを警告しているのだろうか。

以前、お伊勢参りをした時のこと。天気予報は晴れ。それに、私は旅先では特に”晴れ女”パワーを発揮する。雨とは無縁だと思っていたのに、伊勢神宮のお参りをすませたとたん、大粒の激しい雨が降り出した。すぐに降りやんだものの、靴の中までびっしょり。元神主の友人が、「それは、よかったね、浄化の雨だよ」と教えてくれた。

雨も風も邪魔しているのではなく救済の神。
厄疫を祓い、私たちの不安や怖れ、穢れを浄化してくれている。
そして、今、必要なことを教えてくれている。
不安や怖れは持っていても何も生み出さないことを。