『家事の不思議』 てくてく通信＋🎈 #43
こんにちは、英会話Oneのただともこです。読む瞑想マガジンへようこそ。
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あなたの毎日の底に静かで気持ちのいい音楽が流れますように。
家事の不思議
雨の日が続いています。みなさん、健康に過ごしておられますか？仙台の梅雨は寒いです。東京は結構生暖かいものだと知ったのは、大学時代のことです。後2、3週間梅雨を乗り切れますように。教室では雨にまつわるお話を伺っています。
先日、エアコンの掃除をしていました。私は整理整頓は好きですが、掃除はそんなに好きではないので、たまに部屋の角に埃がたまっていたりします。そういうのは、時々まとめて、拭き掃除をするタイプです。
ところで、これは唐突な質問ですが、どうして埃ってたまるようにできていると思いますか？これは、他の世界のすべての物がどうしてこのようにできているかということをひとつずつ問うのと同じ質問で、世界ってなんでこうなっているのだろうという質問と等しいです。埃は、一週間に一回か二回掃除するとちょうどいいように日本の家の中にはたまります。なんて都合よくできてるんでしょう。そう思ったことはありませんか？
これが毎日掃除をしないとたまらない量の埃や汚れがたまるようになっていたり、一ヶ月何もしなくてもいいくらい、埃がなかったりしたら、やっぱりとても奇妙なものだろうと思います。掃除はそんなに好きではないですが、それでも、やっぱり掃除をするととてもすっきりした気持ちになります。それは、埃や汚れの量がちょうど自分が一週間生活して、嫌な気持ちなった分と同じくらいの量、同じように見えないところに降り積もっているからだと思います。それは、掃除をして、きれいにすれば、埃やごみの形になって、ちりとりに入れられ、ごみ箱に入れられて出ていく分量のごみになって、目に見える形できれいになります。これはほとんど自分の気持ちをきれいにしているのと変わらない行為だと思います。
家族の分もきれいにしているとすると、それは大きな仕事です。子供やパートナーの心の塵も、一緒に綺麗にする行為が掃除なのだと思います。ちいさな仕事ですが、これが滞ると、様々な場面で、家族全員に支障が出てきます。病気になって掃除ができなくなると、ちょうどよく具合の悪さと部屋の汚さが一致するように、病院には埃がたまりやすいように、埃は嫌な気持ち、怒りや、いらいらや、嫉妬や、いじける気持ちを具現化しているように思います。掃除はそれをきれいにする大きな仕事です。シーツを洗ったり、服を洗ったりする行為もこれに似ています。
こんな風に、心の手入れをしやすいように生活が見えているという仕組みに、私は感動します。ちょうど指の爪が一週間でちょっと切ったほうがいいくらい伸びるのと同じくらい正確に、世界は、手入れをしなくてはいけないものを上手に目の前に見せてくれているように思います。爪は、その速度で伸びないとほかの生活に支障が出るから、生物の進化として認識することができるのですが、埃の積もる速度はそれでは説明できません。やっぱりそれは神秘的だと思います。
余談ですが、北欧では、家事は大体夫婦で分担してやります。私たちくらいの若い世代だと掃除をするのは両方なのが当たり前です。そして、両方とも働いています。もう少し上の世代は、家事の領域を分担しています。庭仕事や力仕事は男性、家の中の主なことは女性でも、料理は男性も手伝うとかそんな感じに。
お母さんが、あるいは、お父さんが家族の分まとめて、一週間の埃を掃除するとき、その人は、家族の居心地の良さと、家の手入れと、そして、家族の心の手入れを全部しているのだと思います。それが一人で暮らしているのだとしても、自分の心の手入れをその人がしているのが掃除や洗濯なのだとも思います。確かに、人の暮らしに必要な行為ですが、その行為はものすごく密接に心の働きにつながっています。例えば、砂漠地帯に住んでいて、毎日掃除をしないと家の中が砂だらけ！という状態でなければ、埃の量と自分や家族の感じた嫌な気持ちの量は比例するように思います。よくできているなぁと思うのです。
例えば、痛みが全くなくなったら、人はけがや病気を知ることができなくなります。痛みがなくなったら、楽しそうですが、そうしたら、世の中はけがだらけ、病気だらけになります。何の痛みもないまま、死んでしまう人が増えます。痛くなければ、怖くないから、死ぬことは恐ろしくなくなるかもしれません。だから、痛みは大事なのです。それと同じで、埃が積もらなかったら、人は掃除をするタイミングを失います。それは、自分の気持ちを磨くタイミングを失うのと同じです。家事というのは、それを全部含めて、人が人間として心も体も健康に生きていけるように、働くこというのだなと思います。家事の不思議はそんなところにあります。
だから、それを女の人だけがやるというのは、ちょっともったいないです。こんな大事なことは、男の人も体験してみたらいいのではないかなと思います。自分の気持ちをきれいにする習慣を身に着けることで、腑に落ちてくることはたくさんあると思います。家族の世話を焼くというのは、物理的なことも含めて、気持ちの世話を焼くということにつながるのだということを深く感じます。もちろん、他に大事なこともあるので、役割は分担してもいいでしょう。でも、こんな神秘に包まれたことを、私たちは毎日毎週やっているわけです。ちょっと考えると、月が毎月28日でぴったりにぐるりと回って地球に同じ面を向けている神秘を考えると同じくらい、埃が積もる仕組みと掃除をする仕組みは、ちょっとびっくりする世界の仕組みです。私は掃除をするたびに、埃に感心しています。皆さんも今度掃除をする時ちょっとこの話思い出してみてください。
ちょっとしたおすすめ
ドーナツドリッパー
私は珈琲を淹れるのが好きです。
蒸らしているとき、珈琲豆がふわっと膨らんで、一番いい香りを放ちます。
その瞬間がとても好きです。
味よりも、この瞬間のほうが好きかもしれません。
ドーナツドリッパーは比較的初心者でも、おいしく珈琲が淹れられるドリッパーです。
ちょっと高いですが、一回手に入れてしまったら、お気軽に珈琲を淹れることができます。
多少気分がざわついていても、まるっといい味に仕上げてくれます。
いつも教室で使っているのはこれです。
白：
黒：
編集後記
先週は久しぶりに風邪をひいてしまい、教室を二日お休みしました。申し訳ありませんでした。しょっちゅう鬱々している私ですが、風邪をひくのは3年ぶりで、身体がだいぶ鈍っていることがわかりました。もっとさっと風邪をひける身体になりたいです。今後の課題になりました。教室をお休みしたのは、2年半の中で2回。改めて、安定した教室を提供できるように健康管理をしていこうと思いました。そして、お客様を信頼して、お休みできたことに感謝します。見守っていただき、ありがとうございました。
（初出：2019.6.22）
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