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デメテルの法則(Law of Demeter, LoD)

概要

デメテルの法則(Law of Demeter, LoD)は、オブジェクト指向プログラムの設計におけるガイドラインの一つです。この法則は、1987年にノースイースタン大学で提唱されました。基本的な考え方は、オブジェクトが他のオブジェクトの内部構造に依存しないようにすることで、ソフトウェアのメンテナンス性と柔軟性を向上させることです。

人の生活への影響

デメテルの法則は、ソフトウェア開発者にとって重要な指針となります。この法則を遵守することで、コードの可読性が向上し、バグの発生を減少させることができます。また、ソフトウェアの変更や拡張が容易になるため、開発コストの削減にも寄与します。結果として、ユーザーにとっても信頼性の高いソフトウェアが提供されることになります。

詳しい説明

デメテルの法則は、「直接の友達とだけ話すこと」と要約されます。具体的には、あるオブジェクトが他のオブジェクトのメソッドやプロパティに直接アクセスするのではなく、自分自身のメソッドやプロパティを通じてアクセスすることを推奨します。これにより、オブジェクト間の依存関係が減少し、コードの変更が容易になります。

例えば、犬を散歩に連れ出す場合を考えてみましょう。犬の足に直接「歩け」と命じるのではなく、犬全体に「歩け」と命じることで、犬自身が足を動かすようにします。これにより、犬の内部構造に依存せずに命令を伝えることができます。

デメテルの法則の利点としては、ソフトウェアのメンテナンス性が向上し、変更に強いコードが作成できる点が挙げられます。一方で、欠点としては、多くの「ラッパー」メソッドを作成する必要があるため、コードが冗長になる可能性がある点が挙げられます。

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