あなたの物語を、霊視する―ポケット企画『見ててよ(再演)』によせて(かないりょうすけさん)
私がポケット企画の演劇を観たのは2019年冬の第2回公演『平等の部屋/未明』が最初で、『見ててよ』の初演は私自身が札幌に移る前の公演で観られていなかったのだが、今回の再演に際して友人でもある代表の三瓶から通し稽古の映像を拝見する機会をいただいた。1時間強の上演を観終わり、まず感じたのはポケット企画らしい小気味良いセリフの応酬と素直でまっすぐな作り手の思いが感じられる作劇への懐かしさだった。5周年を迎えてもなお精力的に挑戦を続ける劇団が、原点ともいえる初演作に立ち返って行う再演