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二度目の『PERFECT DAYS 』

朝ごはんを食べながら、午後からの予定を夫と話していた。

そしてなぜか「パーフェクトデイズ行くか」となり、義母の病院までの道中にあるシネコンに行った。

『PERFECT DAYS』。
夫は初めて、私は2度目だ。

自分以外の人があの映画に何を見るのか興味があったし、私はもう一度何かを感じてみたかった。

もしかして夫が、あの衛生陶器はTOTOだと思ったよとか、植木鉢の底に穴あけなくていいのかとか、そういうことを言うんじゃないかと疑っていた。

結果は、あの映画を同じように、でも少し違った視点でも見ていて、義母の病院までの20分ほどずっと映画の話をした。

ネタバレの感想は避けたいが、2回見てもやはり淡々とした映画だった。

ただ今回、改めて味わえた場面がいくつかあった。

いい加減なタカシと幼馴染みでらちゃんのシーンが、よかった。
あのあたりから少しずつ何かが見え始める。

寡黙な平山が感情を露わにする場面。
ひとつは怒り、もうひとつは悲しみ?やるさなさ?
どちらも平山の生き方や、人生が感じられるものだった。

どの人にもそれぞれの人生がある。
石川さゆりさんも麻生祐未さんも、よかったなぁ。

光と影、ゆらぎと重なり。

義母の病院に行くのは気の重いことだけれど、映画を見てからだったのはよかったような気がする。

ひとつだけ、答えがわからないままの更地。

わからないけれど、あれも平山の人生を語るものであることは確かだ。

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