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『らんまん』雑草という名の草はない⑦

何か助けてほしいことや無理を頼みたい時のため、人間関係は良くありたい。

研究者と事務方の間を行ったり来たりする私は、コンドロイチンみたいなものだ。

事務方から「〇〇先生っていつも勝手だよね!」なんて思われてしまったら(もう思われてるが)、気持ちよく対応してもらえなくて私も困る。

そんな話を夫にこぼしていたら、「同じ自分中心でも、万太郎は応援したくなるのにね」と言う。

確かに!その違いなんだよ。


研究者のアラフォー女子に、何度もお願いしていたことがあった。
その書類を提出してもらわないと、事務だけでなくあなた自身が困るのよということを、なかなか理解してくれない。
いや頭脳明晰な彼女のこと、わかっているけどやりたくない?面倒?
あまりごねられると、なにか言えない事情でも?と私まで勘ぐられる。

事務職員も交えた打合せも途中で切り上げられてしまい、「御手洗さんのご苦労がわかった気がします」と憐れまれる始末。

いやいやいや!これじゃいかん!

そう思って、アラフォー先生の部屋をノックした。
返事がない。
終業時間も過ぎていることだし、ここは立場を超えて一発言わなくては!とメラメラ燃えてきた😆

書類の不備は、不正を疑われても仕方ない。
事務職員が、見えないところでどれだけ頑張ってくれているか。
こちらの不利益にならないための配慮なのに、それを蔑ろにしたらそこまでですよ。

そんな「思い」を伝えるメールをした。
もちろん言葉を選びつつ、私としてはかなりガツンと言ったつもりだ。

夜になって、着信に気づいた。
アラフォー先生から、書類を提出したことを伝えるメールが来ていた。

ま、出してくれたのなら、それでいい。

というか、出来るのなら最初からやらんかい!
と心で吠える。

研究者には研究に邁進してほしいと思っている。
ただ、ひとりでやっているんじゃないことと、見えないところで頑張っている人たちがいることを、少し意識してもらえたら嬉しい。

徳永教授が万太郎に言った、

「国から金をいただいて研究しているんだ」

「私もこれ以上は、かばえない」

シチュエーションも意味も全く違うけれど、心に響いた。

教授との打合せで出た話を「教授が怒ってましたよ」じゃなくて、「もしまだ教授がご存じでないなら、アラフォー先生からお話しいただけますか」に変換して伝える。

怒られるかもしれないから逃げるんじゃなく、コミュニケーションを密にとっていれば、庇ってもくれるし力になってもらえる、そこをわかってほしいんだけどな。

私にできることなど僅か。

アラ環のオバサンが間に入って冷や汗かくより、自分でサッとやってくれたら、それで上手くいくんだから。

研究者のバイタリティには、万太郎と同じ熱を感じることがある。
職種は違っても、そこには支え合いも必要だ。

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