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山は低いが眺望がいい (山で★深読み)

山に登る動機は人ぞれぞれです。途中経過を楽しむ人もいれば、山頂到達に喜びを感じる人もいるでしょう。花や鳥の姿をでる人も多い。
天気のいい日には、眺めのいい山に登りたくなります。
高い山の方が眺望がいいと思いがちですが、そうでもありません。

名古屋から手軽に行ける《ユル山》に400 m台の春日井三山(道樹山・大谷山・弥勒山)があります。1番人気が眺望の良い弥勒山です。
ふもとには羊やポニーのいる子供動物園(うっ……)、遊具などがある公園、植物園、ボートに乗れる池などから成る《都市緑化植物園》があり、山頂までは1時間ほどの行程です。

ふもとの公園から見てもこの程度の山
この山もイノシシの《ヌタ場》が登山道のあちこちにありました。

登山道はほぼ林の中にあり、ということは登山行程中は眺めのいい場所はありませんが、日に照らされないので疲れません。
林の中を風が抜け、とても心地よい。

登山道のほとんどはこうした雑木林の中を抜けていきます
たまに杉林の中を

最後の登りが少々きつく、息があがります。でも、この程度の山なので、この日は平日でもあり、じいさんばあさんが春休みになった孫を連れてゆったり登っていましたね。

低い山なりのプライドを感じさせますな

さて、山頂からは、北東方向に御岳山と中央アルプス、北に白山、西に伊吹山から鈴鹿山脈まで見渡すことができます。
貼れた冬の午前中は、特にくっきりと見渡せます。
たった400 mなにがしですが、だだっぴろい濃尾平野から突き出した低山の特権ですな。

写真の左に雪をかぶった御岳、中央から右に木曽駒などの中央アルプスの山々

高い山に登って初めてその世界を眺望する ── ではなく、低い山からも世界を眺めて考える ── ことはできる、と思うのです。

・ヒラ社員なのに社長の立場で経営を考える。
・政治家ですらないイチ市民なのに首相として国の政策を考える。

「そんなこと、考えたってしょうがないでしょうに ── 方策を立案しても実現できるわけでもないし」
そうでもありません。

それは、小説を書く人間の特権 ── だと思っています。

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