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【地獄の沙汰も金次第】(新釈ことわざ辞典)記事版

「この壺を買えば天国に行けますよ」
がいつしか、
「この壺を買わないと地獄に落ちるぞ!」
に変わる。
ありがたい、ありがたい、すべてはお金で解決できる……できる?

お金を出してありがたい本やら壺やらを買えば、亡くなった親族が霊界で彷徨さまようこともなく、本人も地獄行きを避けられ、天国で幸せに暮らすことを保証されるのならば、不信心な「外野」がとやかくいうことではありません。
少なくとも、心は安らぐのでしょう。

でも、カルト宗教団体に寄進したり高価な縁起物を買わされた人は、たいていそれだけでは済まないらしいですね。
地獄の沙汰が1回のお金だけでは思うようにならず、何度も寄進したり、選挙の手伝いまで無償でさせられるらしいですね。

「オレオレ詐欺」のような特殊詐欺に遭ってお金を払ってしまった人は、何度も狙われ、何度も被害に遭うといいます。
だまされやすい「カモ」として、詐欺グループのリストに載るのだそうです。

カルトに寄進した人も、さらに何度も寄進を要求され、借金までさせられて自己破産への道を進む人もいる、と報道で目に耳にします。

カルト教団のやり口って、なんだか詐欺グループに似てますね。
でも、前者は《信教の自由》にしっかり守られており、後者は犯罪として糾弾される。
なんだか、不公平ではありませんか。

両者はどこが違うのでしょうか。
詐欺罪が成立する構成要件は、
《相手方を錯誤に陥らせて財物ないし財産上の利益の処分させるような行為をすること》
なんだそうです。

電話口で息子だと名乗ってお金を振り込ませるのは、明らかに「錯誤に陥らせて」いますね。

では、たとえば、
「死後に地獄に落ちないためには寄進が必要」
はどうなんでしょう?
「寄進をすること」と「地獄に行かずにすむこと」の間に因果関係は立証されているのでしょうか? ── 科学的に立証されていなければ「錯誤に陥らせて」いる行為なのでは、と法律素人は思うのですが……。

やはりこのふたつの案件を分ける重要な「分水嶺」は、《宗教法人》としての資格を持っているかどうかなのかな? ── と思ってしまいます。

そうならば、宗教法人を認可する所轄庁の責任は、かなり重いですね。
「要件がそろっていたから認可した」
というような数学の公式にあてはめるようなことではいけませんが、やはり、カルト教団って怖いんでしょうね。

【地獄の沙汰も文部科学大臣次第】(新釈……)

そう思って歴代の文部科学大臣のリストを眺めていて、奇妙なことに気がつきました

自民党が政権を奪還した2012年12月の第46回衆議院議員選挙以降(=安部一強時代)、下村博文、馳浩、松野博一、林芳正、柴山昌彦、萩生田光一、末松信介と7人の方が文部科学大臣を務めておられます。
この7人のうち、林芳正氏を除く6人が清和会(細田派→安部派)なんですね。
たしかに最大派閥ですが ── 多すぎない?

偶然たまたまなのかな?

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