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ラグビーのカナタ

ラグビーの魅力について、高校時代のクラスチームでのめり込んだ話を書きました。

もう1件、書きたいこと、特に、まっちゃんの「少年マガジン原作大賞」応募作品ストーリーと関係している話題があるのですが、こちらは自分以外の人が関わっているため、匿名アカウントの方に書くことにします。

私には2歳上の姉がいますが、彼女が大学で入部したのがラグビー部でした。
その大学を訪れた時に練習風景を遠目に見たことがありますが、男子部員がグラウンドをランニングしている最後尾を、姉が走っていました。
「マネージャーじゃないの?」
彼女のアパートで尋ねると、
「いや、そうだけど、ランニングやパス練習は一緒にやってるよ」
もともとワンゲルで山登りをしていた人なので体力はあるし、コンタクトプレー以外は男子部員と一緒に体を動かしていたようです。

そして、卒業後間もなく、1学年上のラグビー部主将だった男性と結婚しました。
1姫2太郎を授かったのですが、男の子の方が体が弱く、喘息もあり、熱を出すたびに退職直後の父(子供にとっては祖父)が看病に行っていました。

しかし、姉夫婦はこの息子をまだ保育園の頃から近くのラグビースクールに入れ、かつ、夫婦そろって休日の度にボランティアでそのスクールの指導員もやり、……
夏休みには幼い姉弟を連れてかなり険しい山に登り、……
(雨の中、とにかく進むしかなく、子供たちは泣きながら歩いた話も聞きました)

── 年月が経ち……

彼は小学校の卒業式で、
《入学した時は病弱で休みがちだったのに、努力を続けて卒業した時には健康でたくましくなり、途中からは1度も学校を休まなかった》
という理由で表彰されたそうです。

── さらに年月が経ち……

彼は高校でも大学でもラグビーを続け、首は太く、筋骨たくましくなり、卒業後には中学の体育教師として勤務し、今でも社会人チームでラグビーを楽しみ、かつ、公式審判も務めています。

この甥の半生が、まっちゃんの「疾風のカナタ」といくらか重なったような気がして、個人的な話ではありますが、書きたくなりました。

体の弱い子供には、無理させない方がいいのか、鍛える方がいいのか、ケースバイケースでもあり、もちろん答えはひとつではありません。
この場合、両親が他人任せにはせず、かなり近いところで見守りながら鍛えたことが良かったのかもしれません。

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