《感謝》の顕し方(エッセイ)
高校3年の時、大学進学後の奨学金給付生募集があった。
地元の企業からの「給付」、つまり返さなくて良いお金で、しかも、その会社に就職しなくてはいけないなどの「義務」も一切無かった。
金額はそれほど多くなかったが、それでも安アパートの家賃ぐらいに相当する額だった。
募集枠は3人で、そこに、同じ高校からボクを含む男子3人と女子1人が応募した。
女の子は、その学年で常に数学の成績がトップであり、最難関医学部志望の天才!だった。
面接試験の結果、彼女ひとりが落とされ、文系2人、理系1