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図書館の睡り

ある高校の図書室の話である。 あなたの通っていた高校の図書室に活気はあっただろうか? 勿論度を越えた大騒ぎ、飲食などはいくら公共の場ではないと言えども基本的には禁止されていたことだろう。 とはいえ、試験間近でもない限り多少は大目に見られていたはずである。 僕の通っていた高校も人は少なかったが、昼休みに寝に来る奴だの集団でクーラーを浴びに来る奴ら等で賑わっていた。 あまり頭の良い方の学校ではなかったので試験期間中の方が人が少なかったくらいである。 だから活気はあった方だと思う

    • 禍話リライト「孫のいる家」

      発端は麻雀仲間から聞いた話だったという。 人間関係というものは一緒に過ごした時間が全てである。 その時間が楽しければ楽しいほど仲良くなるものだし、つまらなければその逆である。 要するにどんなに世間体が悪い趣味であっても同じ趣味の人間同士が集まる場所はあるわけだ。 麻雀でもそれは同じである。 麻雀は原則として四人必要なゲームである。 もし三度の飯よりも好きで賭けるのも好きだ、という人がいたとする。 しかし彼にはそこまで麻雀が好きな友人もいない。 この話をしてくれた彼もそんな人

      • 禍話リライト「鐘の音が聞こえる」

        Aさんは子供の頃から不思議に思うことがあったという。 それは夕暮れ時になるとどこからともなく聞こえてくるあのボォン、ボォンという鐘の音である。 近くに寺があるわけでもなく、かといって結婚式場の鐘の音とも違うそれはいったい何処から聞こえてくるのだろう? 大人たちは何でもないかのようにしていることがAさんにとっては酷く不思議だった。 その答えに出会ったのは水木しげる先生の妖怪図鑑を読んだときのことだったという。 そこには山は酷く入り組んでいるため反響が反響を呼んで聞こえてくること

        • 禍話リライト「燃えた部屋」

          ◆この話は、二次利用フリーな怪談ツイキャスの「禍話」を書き起こしたものです。 真・禍話/激闘編 第10夜https://twitcasting.tv/magabanasi/movie/400246373 (1:47:00頃から) とある集合住宅の話である。 県や市が建てた六階、七階くらいまであるような立派な所だったそうだ。 そこの高層階に(仮にだが六階としておく)夫婦が住んでいたという。 夫婦には高校生くらいの娘がいたが、奥さんの方が神経質な性格だったようで子供の育て

        図書館の睡り

          禍話リライト「先回りこっくりさん」

          ◆この話は、二次利用フリーな怪談ツイキャスの「禍話」を書き起こしたものです。 禍話X 第十五夜 (35:31頃~) 某月刊誌やテレビなどの影響もあってオカルトブーム全盛期だった頃のこと。 学校の七不思議やら都市伝説などが大いに学校を賑わせていた。 そんな中でも女子というものに欠かせないものが恋愛系統のおまじないだ。 それが結果としてマイナスなものになったりもするが基本的にする側は楽しんでするものである。 その中の一つにこっくりさん、というものがある。 漢字だと狐狗狸さん

          禍話リライト「先回りこっくりさん」

          禍話リライト「ビルのスキマのヒロミさん」

          ◆この話は、二次利用フリーな怪談ツイキャスの「禍話」を書き起こしたものです。 震!禍話 第十夜 佐藤君スペシャル② アドレス https://twitcasting.tv/magabanasi/movie/453505759 (02:10ごろから) ある地方都市の大学のサークルで起きた話だ。 サークルといっても熱心な活動をしているわけではなく、だらだらと雑談などを垂れ流している溜まり場のような場所であったらしい。 少人数サークルというほどでもないが、積極的な勧誘はして

          禍話リライト「ビルのスキマのヒロミさん」