見出し画像

【10秒で読める小説】あの、バレバレです…

金星人を名乗る女の声が響く。

「お前は我々の観察対象に選ばれた。
他言すれば命はないぞ。
私はお前の周囲の誰かに、そっと成り済ましている。お前には誰が私だか、見抜けまいがな」


「──朝ご飯やでー!」
階下からのオカンのダミ声に起こされた。
変な夢やったなぁと台所のドアを開けると、

「早うせんと遅刻すんで」

割烹着姿の金髪美女が言った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?