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【10秒で読める小説】目印

「顔覚えるの苦手なんですぅ」と言っていた新人さんが何かを落とした。
見ると自作の座席表だ。

名前を間違えないよう努力してるんだな。
と思ったが名前とともに何か書いてある。

「偽造髪」「Vネック」「ホクロ毛」「アゴワレ」等々。

僕はホクロ毛に二重線を引き、宝毛と書いて彼女の席に紙を置いた。


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