見出し画像

【読書】光のとこにいてね/一穂ミチ

一穂ミチさんの作品は、以前に読んだことがあると思っていましたが、意外なことに本作が初めてかもしれません。
noteをフォローさせていただいているので、読んだ気になっていたのかも。

今回は、ちょっとネタバレ的な感想になってしまったので、その点をご了承の上、お読みください。

本作は、結珠と果遠という2人の女性が主人公で、それぞれの視点で交互に描かれています。

幼少期の2人の偶然の出会いと別れから始まり、再会した高校1年の1学期までは、ストーリーがちょっと重く、読み進めるのが辛くもありました。
しかし、大人になってからの再会からは、どんどん引き込まれ、一気に読んでしまいました。

主人公の2人はどちらもタイプの違う毒親のような母の元で、真逆の生活環境で育てられていました。その影響によるものか2人の性格も全く違うのですが、お互いが相手を唯一無二の存在と感じており、友情や愛情を超えた感情を持って惹かれあっています。

この作品を読んで、私の心に一番響いたのは、子は親の持ち物や操り人形ではなく、それぞれ別の人格を持った存在であるということです。

そして、子は自分ではどうしようもないことが多く、与えられた環境の中で親の影響を強く受けているということ。

そういう意味で、自分の子育てについて改めて考えさせられました。子を1人の人間として、認めないといけないですね。

本作は、そうした私の強く感じた部分以外にも、メッセージ性のある作品で、読後の心地よい余韻が残る素晴らしい作品ですので、気になった方は是非読んでみてくださいね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました☆


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?