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銀行の担当者は「融資」という商品を売りたい

こんにちは。
元銀行員の岩瀬 好史|財務コンサルタントです。

現在は主に、元銀行員による資金調達支援を中心とした「社外財務担当者サービス」という名前で、財務面から中小企業の経営を支援しています。

「銀行に融資をお願いしに行く」

銀行に対してこういった印象を持っている方も少なくない知れません。

確かに、起業したばかりだったり、業績があまり良くなかったりすると、銀行に融資をお願いしに行くことが多いかと思います。

ただ、銀行の立場になって考えてみると、少し違った視点も見えてきます。

この記事では、「銀行という組織の特徴」「担当者の立場」「担当者の気持ち」などについてお話ししたいと思います。


銀行という組織の特徴


ほとんどの銀行は民間の営利企業ですので、当たり前のことかもしれませんがお金を稼がないといけません。

20~30年前までは融資の金利が5%を超えることも多かったため、預金としてお客さんからお金を集めて、そのお金を融資していればある程度利益が出たのですが、今はそうは行きません。

投資信託、保険、人材紹介、コンサルティング、M&Aなど、あらゆるサービスを提供して手数料収入を稼ぐ時代に変わりました。

担当者の立場


皆さんが普段融資の相談をする銀行の担当者は、銀行から見れば営業担当者という位置づけです。

営業担当者ということは、当然予算(目標)を割り当てられています。
通常は支店全体としての予算と営業担当者個人としての予算があって、融資残高の純増額や新規融資件数、新規融資先数などの数字を追っています。

つまり銀行の担当者は「融資」という商品を売りたいわけです。

担当者の気持ち


どの銀行も支店の統廃合や人員削減などを行っており、担当者一人当たりの担当企業数が増えて、担当エリアも広くなっています。

そうなると担当者が考えるのは、「どうしたら効率よく融資を獲得できるか?」ということです。

ここから先は銀行以外の企業の営業担当者と同じで、以下のような企業に順番に営業していきます。

・大口の新規融資を期待できる企業
・返済実績に問題がなく、追加融資できる余力がある企業
・設備投資などで近いうちに借入を予定している企業
・融資残高が少し減るたびに当初の融資金額と同額で借換している企業
・提案したら借りてくれそうな企業

担当者とどうやって付き合ったら良いのか?


一番重要なのは、銀行のターゲットリストの載ることです。

債務超過になっていたり、通帳の取引履歴を見て資金繰りが苦しそうな状況だったりすると、真っ先にターゲットリストから外れてしまいます。

そして次に行いたいのは、担当者ときちんとコミュニケーションを取ることです。

年1回決算書を提出して終わりでは、業績の良い企業でない限りなかなか銀行から声がかかりません。

その理由は単純に業績の良し悪しだけでなく、融資が必要かどうかも分からないですし、せっかく融資の提案をしても真剣に話を聞いてもらえるかどうかも分からないからです。

担当者も人間ですので、話しやすい経営者のところに提案に行きますし、応援したい経営者の融資の稟議書は真剣に作ります。
結局は人付き合いです。

「銀行とうまく付き合えているかどうか分からない。」という方はぜひ一度ご相談ください。

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