人間の経済的価値の復権
(かわせみ亭コラム#14)
欲に駆られて何でも安ければ良いというものではない。経済的世界においては物やサービスの価格が下がるということは、それに携わる人間の経済的な価値も下がるということを意味する。とくにお金が全てであるかのような価値観の世界では、人間の価値まで収入の多さの順にされてしまう。それでは収入のない人は価値ゼロ、人間ではないことになってしまう。事実、それぞれに事情は異なるであろうが、多くの職場において人としての尊厳を貶める行為が多く報道されている。陰湿な退職勧奨、パワハラ、異常に不利な配置転換、サービス残業の強要、企業犯罪の隠蔽、不正経理、脱税などなど毎日の新聞紙面に報道されている通りである。現在問題になっているイジメという名の犯罪などは、この大人の世界の反映であると言える。いつまで続くぞこのぬかるみ。
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