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”ムダ毛なし=かっこいい” Z世代男子の4割以上は脱毛経験あり!

美容に関心の高いZ世代男子たちと話している中で、「脱毛」はトピックとしてよく上がります。ヒゲそりによる肌ダメージや青ヒゲカバーの面倒さから、ヒゲ脱毛をしている人にも多く会ってきました。また、脚を出すファッションをするときには、毛を剃ることがマナーになりつつある印象です。そこで今回は、美容に関心の高い男性だけでなく、一般の男性の間でも脱毛は一般化しているのか否かをリサーチしてみました。

【アンケート】
<調査対象>
18歳~34歳までの男性283名
<調査実施期間>
2021年6月17日~24日
<調査方法>
インターネット調査

脱毛でコンプレックスを払拭!4割以上が「経験あり」

そもそも、どのくらいの人がシェービングを除いた脱毛の経験をしているのでしょうか。

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全体では、なんと42%の男性が脱毛の経験があるとのこと! 思った以上に多い印象です。年代別で見ると、特に20代で経験者が多く、30代は少ないようです。25-29歳で経験者が一番多いのは、美容への関心の高さと金銭面の余裕の両方が備わっているからではと推察します。

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「(脱毛の経験が)ある」とお答えの方に、脱毛をするきっかけとなった出来事を聞いてみたところ、「コンプレックスだった」「毛が薄い・無い方がかっこいいと思った」が多い結果となり、特に10代ではコンプレックスの克服がきっかけで脱毛する人が多いようです。一方で20-24歳は、ほかの年代に比べ半数程度で、「アイドル・俳優等がしているから」という回答が他の年代よりも多くなっています。
「毛が薄い・無い方がかっこいいと思った」は、25-29歳で「おしゃれのため」とともに他の年代よりも多く、”毛が無い=かっこいい/おしゃれ”という感性を持っていることがうかがえます。

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「(脱毛の経験が)ない」と回答した人に今後の脱毛の予定を聞いてみると、「わからない」「今後もするつもりはない」が大半を占め、「今後するつもり」と回答したのは2割程度。とはいえ、「今後もするつもりはない」と断言している人は37.2%で、「わからない」と答えた47.2%の人たちが「今後するつもり」に考えが傾く可能性を考慮すると、無関心層の方が少ないと言えます。

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さらに「今後するつもり」と回答した2割の人に、どのタイミングで脱毛するか聞いてみると、「お金が貯まったら」「時間の余裕ができたら」という人が多くなっています。やはり安くはない金額が、ひとつのハードルになっているようです。

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実際、脱毛をしていない/しない理由としても「お金がかかるから」が一番多く挙がっており、やりたいと思っていてもお金がネックになって脱毛に踏み出せない人も多いようです。「肌を傷めないか不安」「失敗が怖い」といった懸念もある程度は理由としてありますが、それよりもお金や時間、面倒といった理由でしないだけで全く興味がないと回答した人は2割にとどまりました。

月イチは当たり前? こまめな脱毛が自信に変わる

男性の「脱毛」に対する意識が見えてきたところで、ここからは脱毛についてもう少し深く掘り下げていきます。

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実際にどの部位を脱毛しているか、また今後どの部位を脱毛したいか、については、「ヒゲ」がダントツで多い結果となりました。日々のヒゲ剃りの手間が省けるという実利が大きい上に、ヒゲの濃さをコンプレックスとして抱える人も多いからだと思われます。


少し差が開いて「脚」「ワキ」「顔(ヒゲ以外)」「腕」の順で多くなっており、女性が脱毛するのとほとんど同じような感覚の男性が多いようです。また、「VIO」が18.4%と、思ったよりも多いなという印象でした。海外では一般的である、ということがニュース等で取り上げられ注目を集めていることから、今後より広まっていくかもしれません。

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最近は、自宅で手軽に脱毛ができる男性用除毛クリームや光脱毛器がSNS上でも話題になっていますが、サロン派が多数のようです。年齢が若いほど家派の方が多いのは、これまでも出てきたようにお金の問題と関連していると思われます。使えるお金が限られている学生のうちは自宅でケア、貯まったらサロンへ、という流れがありそうですね。

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頻度については、「2~3週間に一度」「1か月に一度」の2つだけで半数以上を占め、わりとハイペースで脱毛をしているようです。特に20-24歳では約7割が1か月以内のペースとなっており、脱毛に対する意識の高さがうかがえます。10代と30代では「2~3か月に一度」がもっとも多く、必要な時にする、という感覚なのかもしれません。

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最後に、脱毛したことでどんな変化があったのかを聞いてみました。「自信が持てるようになった」がもっとも多く、次いで「肌を出すことに抵抗がなくなった」と、脱毛による自信が行動にも反映されています。異性に褒められるよりも同性に褒められるという回答の方が多い点も興味深いですね。「褒められる」=「会話で触れられている」ということでもあるので、男性の間でも「脱毛」が話題になるのは、いまや自然なことなのかもしれません。

 今回の調査からわかった「脱毛に対する意識」の特徴は以下のとおりです。


① 10代~20代では4割超が脱毛を経験
② 10代はコンプレックス解消を目的に、20代は”毛が無い=かっこいい/おしゃれ”という感性を持って脱毛をする
③ 無関心層よりも、やりたくても金銭的なハードルでできないという人の方が多い

「やりたい」と思ったときに金銭的なハードルで躊躇してしまうことを踏まえると、10代には脱毛に対する啓蒙を行って貯金の準備期間を与え、20歳以上には手軽な価格のプランから提案をしていくのが効果的であると思われます。また、男性は周りもやっていると自分もやってみたくなるという同調意識や友人から聞いてそのままそのサロン/機器を試してみる、といったアクションを起こす人も多いので、経験者がいかに周りに勧めたくなるか、という視点も重要視する必要があります。

これからの時代は男子も”毛が無い=かっこいい/おしゃれ”です!高まる男子の脱毛ニーズを的確に捉え、彼らが自信を持つための手助けをしていきましょう。

堀 200×200

堀 かおり
2014年、電通テック入社。2018年5月より +tech labo の研究員となり、“Z 世代”を軸として開発業務を行っている。Z世代男子に向けてメンズ美容の情報を発信するInstagramアカウント「Boys Beauty」のプロデューサー。