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総合学習に食品ロス問題を取り入れたい教員の皆様へ
今の学校では「探究」や「総合学習」で生徒さん自身が思考力をもてるような授業が必要とされております。
1:課題の設定
2:情報の収集
3:整理・分析
4:考察してまとめ・表現や発表
このような流れが良いとはされますがスマホで検索してすぐ答えが
わかってしまうつもりのデジタルネイティブ世代としては
1と2まではすぐ出来るものの、そこから先はどう指導するか教員の皆様も苦労されている事かとお察しします。
プラスフードがセミナー等で今までお話をした事
過去に札幌消費者センターさんや道庁さんの食品ロスセミナーや高校の出前授業にて実際にお話をした経験からすると、おおまかに挙げると以下のような話題に触れる事があります。
・「余剰の食品は貧しい人に行くべきか」
・「フードバンクは食品ロス削減の唯一の正解か」
・「お店の食品ロスを生みだしている真のラスボスは何か」
・「フェアトレードチョコを売るにはどうしたら良いか」
これらのテーマについてはその授業で明解な答えが出るとは限りません。
ある意味で正解は30年後とかの可能性もあります。
だからこそ生徒さん自身がどこまで深く考えて現時点の自分なりのアイディアに辿り着くかが尊重されるべきかとは思います。
「余剰の食品は貧しい人に行くべきか」
実際の授業ではパン工場で多めに余ってしまった食パンは
1:裕福な人 2:普通の人 3:貧しい人
この中で誰が受け取るといいでしょうか?という設問をした事があり
これは殆どの人が3番を選びます。常識テストならそれが正答でしょう。
が、これは授業した私自身が意地悪な設問でして「本当にそうですか?」
と生徒さんに問いかけます。
見方を変えると「貧しい人はずっと食パンだけを食べていればいいという押しつけになっていませんか?」
この例で行くと裕福な人や普通の人が余剰食パンを食べて、市場で買える栄養バランスのとれた食事が貧しい人に回っていく仕組みがあったらもっと良い事じゃないですか?と思っております。
なので3択の問題にみせかけて現時点でのプラスフードの答えは
4:貧富に関わらず欲しい人の元にいく が正しいと思っているよ、という引っ掛けみたいな提示をして「固定概念」を壊しにかかります。
そして、ここからが本番です。
ここから更に一歩二歩進めて生徒の皆さん考えてみませんか?と。
欲しい人が取りに行く事で獲得する、というだけでは貧しい人への支援にはなりませんね。
これが両立されるようなアイディアをグループディスカッションしてみる等もいいかもしれません。
ステレオタイプな模範解答で終わる事なく3択の問題に第4の答えを模索するぐらいの自由度の授業時間は如何でしょうか。
他にはこんな例も
お店の食品ロスのラスボスは何か?というのは生徒さんは最初「店長や社長とかがラスボスか?」と予想するでしょうが、「お店は消費者ニーズの鏡」という事から表面的理由を深堀りしていく事を意図します。
フェアトレードチョコは1枚1000円のチョコ皆さんは普段から買いますか?と設問なげかけて多数が「買いません」という回答になったところで、じゃあ生徒さんがこのチョコ屋さんならどうやって売っていく?と質問を投げかけます。
これにより遠い世界だった社会問題の話も身近なレベルの「自分事」として考えやすくなるのではないでしょうか。
皆様の授業展開のヒントになれば幸いです。
勿論、要請いただければ今までの食品ロス削減の最前線情報を生徒の皆さんにお話しする事は可能です。
アウトプットを明確に設定する
グループディスカッション等で様々なテーマを出したあとは学級内や学年でのコンテスト形式での発表によりどれだけ深掘りできたかを競う事も出来るかと思います。
更には校外に飛び出して腕試しも出来る舞台も幾つかあります。
こういった事に挑戦する、というゴールがあると生徒さんもより、そこに照準を合わせた思考をしようとするかとは思います。
以下に参考例を列挙します。
本記事に関する事で何かご質問やご要望が御座いましたら
お気軽にプラスフードにお問い合わせくださいませ。
どうぞ宜しくお願いします。
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