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事業運営は勝つことよりも負けないことが大切

私は競合のことなどあまり意識をしたことがなかったのですが、思えばそれは相手や世間のペースに巻き込まれないことになって良かったと思います。

事業はマラソンだと言われますが、基本的につらいことの方が多いわけで、まずはその状態に慣れるのが大切です。継続は力なり、続けることが大切です。そんな時に大切になってくるのが自分の信念や哲学なのではないでしょうか。

何らかの社会的義憤(これは個人的なコンプレックスでも、大いなる社会課題への怒りでもいいのですが)を経験して事業を始める人が結構多いのではと私は思っています。

自分の信念や哲学は人と比較できるものでしょうか。
できませんよね。

事業を続けるために必要なことは何か、それは自分を見つめて自己理解を深め、攻略したい社会課題についての理解を深めるという、この2つに尽きると思います。その上で施策を練って行動するのが良いのではないでしょうか。よほど大きな市場シェアを占めていない限り、特にスモールビジネスにおいては競合他社の動向などはほとんどノイズと言ってもいいと思います(競合他社を分析して市場や課題について理解したいなど例外もあるのですが)。

『孫氏の兵法』という書籍に「彼を知り己を知れば百戦殆(あや)うからず」という有名な一文があります。

「相手を知り、自分を知れば100戦を戦ったとしても負けることはない」というような意訳を私は勝手にしましたが、この「殆(あや)うからず」という「殆(あや)う」というのは、「あやうい。 あぶない。」という意味のようです。「彼」というのは、解決したい社会課題や顧客課題であり、競合他社ではないはずです。「己」というのは自分や自社のことです。

とすれば、自己を見つめて理解を深め、解決したい社会(顧客)課題について理解を深めて打ち手を考えて実行する限り、負けることはないということです。

勝とうすると無理をしたり競合他社の動向に目が行きがちですが、事業は、負けないこと(続けること)が大切です。

経験談ですが、マラソンでも抜かされたりして、抜かされる人に気を取られて自分のペースを崩すと疲れたりして結局良くない結果になったりします。

事業というマラソンを続けるためには、勝つよりも、負けないことを大切にすることが重要なのではないでしょうか。


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