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邦ロック古参ファンの態度が大きい理由と分析

皆さんは、いろんな世代のファンによく出会いますか。ブリはありとあらゆる邦楽ロックを聞いて、時代と年齢を超えた演奏の魅力を感じたり、バンドの歴史と時代背景を楽しんでいます。有名なものから、ニッチなものまで、いろんなバンドとファンを見てきました。
昔から邦楽ロックを聞いているファン、またはバンドの活動初期から知っているファンは、俗に「古参」(こさん)と呼ばれています。古参ファンよりさらに昔から聞いているファンは、「最古参」(さいこさん)と呼ばれています。2000年代前半から邦楽ロックに夢中になったブリも、次第に古参ファンと呼ばれる扱いになっていきました。ブリから見て、古参ファンは10~15才ぐらい年上の方々で、最古参ファンは20才ぐらい年上の方々に当たります。

いろんな年齢の方々が集まりますが、時にはとんでもない意見を言う方々がいます。ある日、ブリが1990年代に活躍したバンドの動画を見ていた時、当時にバンドを見ていた古参ファンから、以下のようなコメントをよく見かけました。

「今の邦楽ロックは、ロックじゃない」

「今のバンドは、荒々しい感じがなくて、演奏が上手いだけでつまらない」

「このバンドを若いファンがちゃんと聞いてくれなくて、若いファンは音楽を分かってくれない。新しいファンは来なくていい」

当時のバンドを見ていた邦楽ロックファンより

以上のコメントをどこでもよく見かけます。特に、古参ファンはよく「今のバンド」「今の邦楽ロック」と指して、過去のバンドは今のバンドより優れていると比べる話をします。過去のバンドに興味を持っている若いファンに向かって、「音楽を分かっていない」と言って、新しいファンを追い返したりして、困った態度を見せます。今日の音楽に、不満を言う古参ファンがいます。
どうして彼らは、新しいファンが来たことをこころよく歓迎しないのか、ブリはさびしくなりました。邦楽ロックファンに限らず、どのアーティストでも、音楽界でも、古参ファンが不満や大きな態度を見せます。

この記事では、なぜ邦楽ロックの古参ファンが「今の邦楽ロックがかくかくしかじか」と言うのか、理由と心理をまとめました。古参ファンを悪く言う話ではありません。あなたも次第に何かと比べて、不満を言うようになっていませんか。そんな現象から避けるためにできることも書きました。記事内には特定のバンド、ファン呼称を一切書きません。



♪偉大なバンドと同じことを求めている

古参ファンの話をよく聞くと、彼らが愛する偉大なロックバンドたちと同じ、音楽性や世界観を求めているような想いを感じました。古参ファンが少年時代に聞いた音楽は、大人になっても、その音楽が基準になって、若いアーティストにも似たような音楽性と世界観を求めてしまいます。

邦楽ロックの世界は、1990年代のバンドブームで活躍したバンドたちが、後のバンドたちに影響を与えました。ブリが少年時代に聞いていた2000年代のバンドたちは、先人のバンドたちの影響を受けました。2010年代は次の若いバンドが生まれて、邦楽ロックは今日へ代々継がれていきました。
古参ファンは、かつて少年時代に聞いたバンドたちが解散、メンバーの高齢化による作品発表のペースの低下を見て、さびしく思います。次の世代の新しいバンドが、自分たちの求めている音楽を期待しているのです。期待と違うと、「今の邦楽ロックは、ロックじゃない」と言いたくなるのです。彼らが言う「ロック」とは、「かつて聞いていた過去の邦楽ロック」という意味です。

ブリから、古参ファンはないものねだりをしているように見えました。一つのバンドしか聞かないから、せまい視野で文句を言うようになっています。ブリから見た、偉大なロックバンドは確かに良いですが、ブリの好みじゃなかったり、演奏技術が勢いまかせに見えたり、聞いてて吹き出してしまうことがありました。先人のバンドたち、古参ファンには申し訳ないです。古参ファンはないものねだりをしないで、少しずつ、今のバンドたちの良さを聞いてほしいです。


♪音楽を大切に理解してほしい想い

音楽は今では、大量消費の娯楽になりました。アーティストのヒット曲が出れば、1年後にはすぐに古いと思われ、流行速度が早くなりました。大量の音楽がサブスク配信されている今日で、音楽はすぐ聞かれて、すぐに飽きられる流れが早くなりました。
配信された音楽は、SNSの投稿素材になっていきました。踊りや感動的なシーンのために音楽は使われました。アーティストは、今日のサブスク配信時代で、テンポの良い楽曲、覚えやすい歌詞を作る傾向が強まりました。

古参ファンから見て、今日の音楽の早い消費、効率的な楽曲構成は、音楽への理解と創造性が欠けているように感じるのです。過去の名曲には時代背景や歌詞の意味が深くこめられているのに、SNSの演出素材にされて、名曲の本質を理解する好奇心が、若いファンにはないと思われているのです。アーティストには、視覚的効果と演奏技術を重視するあまり、邦楽ロックにある感情表現を失っていると、古参ファンは危機感を持っているのです。
だから、古参ファンは「今の邦楽ロックは、荒々しい感じがなくて、演奏が上手いだけでつまらない」と言うのです。彼らのこの言葉は、文句ではなく、失われる音楽の創造性を叫んでいるのです。

失われる表現を嘆く気持ちは分かります。でも、音楽は変わらないといけないのです。旧態依然としたギターロックでは、新しいバンドは生まれないのです。既存の音楽習慣を壊して、作り出すことの繰り返しです。
ブリは彼らのこの想いを理解するのに、時間がかかりました。なぜなら、ブリが音楽の本質を理解するまで、長い経験と時間が必要だったからです。本当に大切なことは、すぐには分からないのです。今になって、ようやく古参ファンが伝えたい意味に気づいたのです。


♪音楽の良さに共感してほしい

古参ファンが一番言いたいことはこれです。過去の名曲をネタにしないで、バンドの良さ、音楽性の本質を知って、楽しい話をしたいのです。バンドと音楽性の歴史を伝えたいのです。でも、伝え方が悪い人のせいで、若いファンが古参ファンが迷惑な存在に見えてしまうのです。

ブリは不思議に思ったことがあります。毎週日曜日にTwitterで行っている、「日曜邦楽ロック」の集まりがあります。タグをつなげて投稿している、邦楽ロックファンが挙げるバンド名のなかに、過去の偉大なロックバンドたちがいないのです。ファンが挙げるのは、若いバンドたちが占めています。古参ファンは日曜邦楽ロックに参加していないのです。どうして参加しないのか、一部の古参ファンはこんな理由を述べました。

「邦楽ロックファンのなかには、"バンド好きな自分が好き"だと、自分に酔っている。"音楽が好き"ではなく、SNSに集まって、ファンである自分を自慢しているように見える」

とある古参ファンの話より

古参ファンがSNSに集まらない理由が、これでした。「ファン自慢」をしているのが楽しくないのです。古参ファンに限らず、若いファンも、「ファン自慢」をするのに疲れると思っています。音楽を楽しみたいのに、「ファン自慢」をするのが、音楽を楽しむことからそれていると考えて、一部のファンはSNSに集まりたくないのです。

一部の古参ファンからは、態度の大きい古参ファンに対して、以下の意見を言いました。

「態度が悪い古参ファンのせいで、若いファンがバンド自体を嫌がってしまうと困る。次の世代にバンドの良さが伝わらないと、音楽が忘れ去られてしまう。だから、若いファンに好きなバンドのことを伝えたい」

とある古参ファンの話より

良い古参ファンは、音楽の良さを伝えていきたい姿勢が強いです。悪い古参ファンは、文句ばかり言って、バンドが好きな自分に酔っていることがあります。伝え方に損して、せっかくの素晴らしい音楽を新しいファンに教える機会を逃すのです。「音楽を知ってほしい」と強く願うゆえに、寛大な選択を許さない古参ファンが、若いファンから避けられます。
古参ファンが見せる、大きい態度の原因は、「音楽の良さを分かって欲しい」と強い想いを出し過ぎてしまうからでした。


♪まとめると音楽を分かって欲しい熱意

以上、邦楽ロックの古参ファンがなぜに態度が大きいのか、まとめました。
若いファンの皆さんに伝えたいのは、こういう古参ファンに出会っても、相手を否定しないで、「こういう意見を持つ人がいる」と思って、聞くだけでいいです。
古参ファンの方々は、若いファンが音楽をなかなか理解してくれないことに、焦らなくて大丈夫です。悪い伝え方をして、若いファンに文句を言うようになったり、「過去の音楽が今より良い」と思ったりしたら、よろしくありません。良い大人のファンの見本になって、素晴らしい邦楽ロックを伝えていきましょう。

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