人事オタクが婚活する話⑤
前回の続き。
彼女と旅行に出かけた。決戦の場所は有馬温泉、1泊2日のいわゆるお泊まり。
前回、彼女のご両親には許可をもらっているので、公認で正々堂々とお泊まり旅行だ。
お互い仕事がそれなりに忙しいところにいるので、温泉でゆっくりしたいね〜と言う話から企画したこの旅行、候補出しやざっくりとしたプランを二人で決めて、具体的な手配は僕が担当というのが僕らのやり方だけど、今回はこれが好都合だった。なぜならサプライズが仕込みやすかったから。
婚約指輪よりも新婚旅行にお金をかけたいと言われていたので、指輪は用意せず、ちょっとしたサプライズを用意することにした。
箱パカできるプリザーブドフラワーと、宿の人と打ち合わせをしてフラワーアレンジメントを用意してもらうことに。
ベタだけど、晩御飯を食べるために部屋を離れている間に布団を用意してもらうのに合わせて、部屋にお花を用意してもらうサプライズだ。
夕食のビュッフェを楽しんだ後、部屋に戻ると布団の用意と、オーダーどおりに広縁にお花が用意されていた。わざわざ照明も少し暗くしてお花が目立つようなライティングまでしてくれていた。
さて、お花に彼女が驚いているうちに予め買っておいた用意したプリザーブドフラワーを渡す…はずだったのだが、ここで事故が起こった。
彼女、まさかの花に気づかず「ここに入ってるの〜?」と僕が持ってきて冷蔵庫に入れておいたお酒の方に吸い込まれていった。
予想の斜め上の事態に動揺する僕。
そんな僕を見て不思議そうな彼女。
不思議そうな顔でこっちを見ないでくれ。無邪気か。
カバンから箱は取り出したので、後ろ手に隠しながら、「ねぇそっち見てみて」と視線を誘導してようやくバラの存在に気づいてもらえた。
気づいた途端、今度は腰を抜かして座り込んでしまい、立てなくなる彼女。
いやほんまに気づいてなかったんかい。
ちょっと想定とは違う形にはなってしまったけど、びっくりして腰を抜かしている彼女に跪いて、プロポーズの言葉を伝えることができた。
彼女の答えは、泣きそうになりながらの本当に私でいいの?だった。
もう少しスマートにできると思ってたけど、これはこれで僕ららしくていいのかもしれない。
というわけで若干のトラブル(?)はあったものの、プロポーズは成功。彼女にも喜んでもらえた。
今週末、二人で相談所に成婚退会の手続きをしにいくことになったので、一応相談所での活動は一区切りになりそう。
また全体の総括はおいおいまとめてみようと思う。
そういえば、会社で健康診断の案内が流れてきた。
帳尻を合わせに行かなきゃ…、では。
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