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魚から学ぶ!痩せる運動の方法 - 超簡単なおすすめ有酸素運動3選~「Dr.ナグモの栄養外来ch」より


はじめに

みなさんは青魚と白身魚にはどんな違いあると思いますか?
色々な違いは挙げられるかもしれませんが、今回は主に運動の違いについて紹介したいと思います。

もちろんただ魚についての解説をするわけではありません。実はこれが分かると、私たち人間が効率的にダイエットする方法も理解することができるのです。魚とダイエット、いったいどんな繋がりがあるのでしょうか?

こちらのがん専門医である南雲吉則先生(ナグモクリニック総院長)の動画では、今回の記事の内容についてより詳しく解説されています。こちらもぜひ、ご参照ください。

青魚と白身魚の特徴

みなさんは青魚の背中の色がなぜ青いか知っていますか?
これは青魚は海面すれすれの場所を泳いでいるため、上から飛んでいる鳥に狙われないように海の色と同じ青色をしているのです。これを保護色という風にいいます。

また彼らのお腹はピカピカと光っており、光り物という風に呼ぶこともありますよね?この理由も、下から大きな魚に狙われないように太陽と同じようにピカピカと光ることで、見つからないようにしているためなのです。このように青魚は外敵から襲われないように1年中泳ぎ続けている魚となっています。

青魚は外敵から身を守るため1年中泳ぎ続けている

一方で、白身魚と呼ばれるタイやヒラメ、カレイなどは、海底の岩陰や砂の中に身を隠して生活しています。そして敵や餌が近づいた瞬間にだけ素早く飛び出すのです。白身魚は青魚と違って、泳ぎ続けるのではなく瞬発的な運動をする魚になっています。

白身魚は敵や餌が近づいた時にだけ瞬発的に泳ぐ

身の色から分かる青魚と白身魚の運動の違い

では、この2種類の魚を切り開いて身の色を見てみましょう。
まず青魚を見てみると、その身はマグロやハマチのように赤色をしています。これは血液が酸素を運んでいる証拠です。つまり血液が酸素を豊富に含んでいるということは、これらの魚が有酸素運動をしているということなのです。青魚が1年中、海面すれすれの場所を休むことなく泳ぎ続けることができるのは、酸素と一緒に脂肪を燃焼する有酸素運動だからできることだったのです。

青魚が行っているのは有酸素運動

一方、白身魚の身体を見ると、その身の色は白色をしています。これは血液が酸素をあまり運んでいないことを示しています。このことから、白身の魚のように瞬間的に力を発揮する運動のことを無酸素運動といいます。2つの身の色の違いから、行う運動の違いが分かりましたね。

白身魚が行っているのは無酸素運動

人間にもある2つの色の身:赤筋と白筋

この魚の行う運動が私たち人間とどう関係してくるのでしょうか?
実は、私たち人類の祖先は海からやってきた魚だと言われています。つまり私たちの体内にも赤身の肉と白身の肉、2つの肉があるのです。これをそれぞれ赤筋・白筋という風に呼びます。

人間の体内にある赤筋と白筋

赤筋は体の奥の方に位置しています。姿勢を正したり呼吸をしたり、またはゆっくりと心拍数が上がらないように歩いたりというようなことに関与しています。これらの動作は、インナーマッスルと呼ばれる筋肉の一部として機能しています。この赤筋は酸素を使って脂肪を燃焼します。つまりこれをいわゆる有酸素運動と呼ぶのです。

赤筋は私たちの体の奥にある

一方、白筋は私たちの体の表面、つまり力こぶに当たる部分に位置しています。白筋は筋肉の中のグリコーゲンという糖質を燃やします。しかし、この白筋は瞬発的にしか働かないため、例えば100m走をした後なんかだと、パッとエネルギー切れになることもあります。こちらはいわゆる無酸素運動と呼ぶものとなっています。

白筋は私たちの体の表面にある

まるでハイブリッドカー?人間の体の仕組み

これらの仕組みを見てみると、私たちの体はハイブリッドカーに似ていることがわかります。ハイブリッドカーは、電気を使っているときにはガソリンを使わず、逆にガソリンを使っているときには電気を使わないという仕組みを持っています。

私たちの体も同様に、白筋が働いているときには赤筋は休んでおり、赤筋が働いているときには白筋が休むというように、必要に応じて使い分けているのです。

ハイブリッドカーと似た仕組みをもつ人間の体

では、それら2つの筋肉を動かすエネルギー源はいったいなんなのでしょうか?それは糖質と脂肪という二つの主要な成分から得られます。

糖質は白筋のエネルギー源で、酸素なしでも動くことができます。しかし、糖質の燃焼効率はあまり良くありません。

糖質の燃焼効率はあまり良くない

一方、脂肪は赤筋のエネルギー源で、酸素と一緒に燃焼することで長時間エネルギーを供給することができます。脂肪は酸素があれば持続的にエネルギーを供給でき、体に大量に蓄えることができます。それゆえに、酸素を活用して脂肪を燃やす有酸素運動はダイエットに非常に効果的なのです。

脂肪の燃焼効率がいい有酸素運動がダイエットにはおすすめ

超簡単!おすすめの有酸素運動3選

ここで誰でもできる簡単な有酸素運動を3つ紹介しましょう。

①「歩く」
1つはテクテクと「歩く」という運動です。
心拍数や呼吸が上がらない様にゆっくり歩くことがポイントです。

おすすめの有酸素運動その1「歩く」

②「姿勢を正す」
2つめは「姿勢を正す」ということです。
みなさんは猫背になったりしていませんか?そうした姿勢を正すことでインナーマッスルを鍛えられ、それが結果として脂肪を燃焼する有酸素運動に繋がっているのです。

おすすめの有酸素運動その2「姿勢を正す」

③「深呼吸をする」
3つめは「深呼吸をする」ことです。
こんなのが⁉とお思いになるかもしれませんが、実は深呼吸も立派な有酸素運動なのです。深呼吸をするだけでも、脂肪燃焼に繋がっているのです。

おすすめの有酸素運動その3「深呼吸をする」

さいごに

以上のことから、みなさんはもういつどのエネルギーを使うべきかを理解したことかと思います。ダイエットをしたいときには有酸素運動を、瞬発力が必要な時には無酸素運動を行いましょう。このエネルギーをちゃんと使い分けることで、今日も健やかに1日を送ることができるでしょう。

この動画では、今回紹介した内容についてより詳細な情報が解説されています。興味を持った方はぜひご覧ください。

南雲 吉則(なぐも よしのり)
ナグモクリニック総院長。乳腺外科の第一人者にしてがん専門医。1990年、医療法人社団ナグモ会ナグモクリニックを開設し、1994年には東京慈恵会医科大学より博士(医学)を取得。60歳以上の生き方が輝いている人として『第1回プラチナエイジ授賞式』プラチナエイジストを受賞。

「女性の大切なバストの美容と健康と機能を守る」をモットーに全国で乳癌手術、乳房再建術を行う。「一日一食」「ゴボウ茶」「水シャワー」などの独自の若返りダイエット健康法を展開し、ベストセラー、テレビ出演など多方面で活躍。がんから命を救う食事と生活の情報発信にも注力している。



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