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深呼吸

怒涛の面談デイズ、いちおう終わりを告げる。あ~、疲れた。
と言っても、あと一人残っていた。長期休んでいる人がもう一人。

しかし、介護主任のKちゃんはもっと疲れただろう。何せ介護職員の人数の方が多いから。

一人一人の話を聴いていて色々考えさせられた。

全員やらなければならないわけだが、調子を崩す人の特徴には一貫性がある。

例えば看護師さんだと、看護師に憧れている看護師とでも言おうか。
「ここの介護職員たちになら威張れる。学校の先生みたいになれる。」とか、あくまで一例だけど、間違った理想を持っているケースとか。

またそう言った人ほど、むやみやたらに威張っていた人をモデルにしているので、傍から見ると色々とおかしなところが出て来るわけで、うまくいくはずがない。即席の先生は付け焼刃なのですぐばれる。

そして「こんなはずじゃなかった。」と膝をつく。

はたまたある人は、後から入って来た後輩の歴史を無視して何故だか「何も知らない人」と認識してしまうので、これもまた相手からすると『何言ってるんだろ、この人。』とか「失礼なやつだなあ。」と思われ嫌われる。しかし、本人は尊敬されるためにやっていた態度のつもりなので愕然とする。

要するに、自分が思う(間違った)理想像と現実が違うのでつまづくわけだが、それも受け入れられず「こんな会社なんて」とか「こんな世の中なんて」と段々話が大袈裟になって来る。

考えるのなら良いけど、その考え方が半端で途中でやめてしまうものだから「何故なのか?」の答えに辿り着けない。

一つ現実から逃げると、どんどん話がずれて行ってしまうわけで、そんな人の話はとてつもなく長くなる。逃げ癖がついて病んでしまった人の特徴は、話が長いこと。しかも、どんなに喋り続けても癒されることがない。

そういう時に真っ正直に現実を突きつけるのも野暮というものだ。何故ならそれが嫌だから話をどんどん膨らませているのだから。

そして自分が面談を受ける場面が来た。私もボスもKちゃんに比べれば面談する相手は少ないのだけど、それなりに疲れることだろう。

しかし、私にとってその面談は、進展のないものだった。多分私にとって、そしてKちゃんにとって、流れが遅すぎるのだ。今すぐどうにかしなければならない問題が山積みで、簡単なことから変えられるのに動かない状況にイライラしている。

体裁とか言い方とか遠回りしているけれど、顧客である高齢者の命は短い。多分それがはがゆくて仕方ないと思っているのが今。

「もういいよ。今のままでいたいなら辞めるよ。」と何度も言いかけてはとどまっている。

それはさておき、自分のできる範囲では今日もできることをした。

毎日それだけは死守している。

深呼吸をして一日を終えよう。

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