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ありがとうございます / 事件ですか?

愛しい歌さんの記事にスキをありがとうございました。

歌さん

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晩御飯のメニュー考えながら本日もチャリで疾走して帰って来た。

そして、馬鹿だから、また勢い良く乗り上げて、軽くウイリーしてしまって、着地。

その時、異変を感じた。今回は大家さんではなかった。

コの字型になっているマンションの左手の列に、警官が沢山居る。

ん?どうしたんだろ?何かあったのかな?

物々しい雰囲気だった。

面倒臭いなー。何か事件があったのなら、呼び止められて色々訊かれるだろうなー。『誰か不審な人物を目撃しませんでしたか?』とかさ。

しかし、私が、その警察官の群れをジッと眺めつつ通過したというのに、そして、先方も集団でこちらを見ているというのに、誰一人声をかけて来ない。それどころか、目が合うと皆、下を向いて目を反らす。警官なのに。

え?どういうこと?!

長い年月の間には、東京ってところは、何らかの事件に遭遇することが一回や二回じゃない。その度に色々訊かれていたのに。

もしかして、ウイリー見られたのかな?

いやいや、そりは関係ないでしょう・・・と思って、かつて特別に指定して下さった奥の方のスペースに自転車を止めようと思って、玄関脇の通路を入った。

すると、何と、この狭いスペースにも警官が3人もいるではないか。これは、相当な事件があったに違いない。そして、その3人の警官と共に、一人の男性が半ズボンにTシャツ、ゾウリ履き姿で突っ立っている。

職務質問かな?

今度こそ『住民の方ですか?』と話しかけられるかと思ったのに、ここに居る方々も、私と目が合うと、ささっと目を反らし、下を向く。そして、じっと動かない。

『いやいや、ここ、私の自転車、停めるところ。』と言うと『ああっ!すみませんっ!』と後ずさる計4人。

そして自転車を停めた後は、ささっと両手で方向を示して『すみません。どうぞ。』と速やかに立ち去る道をあけてくれる。

この位置からはウイリーは見えなかったはず。

いったい何なんだ。こうなるともう、気になって仕方がない。凶悪な事件が起こっていたとしたら住民として知る権利があるじゃないか。

『何があったんですか?』と警官3人と一般人に詰め寄る私。

しかし、彼らは、練習でもしましたか?と訊きたくなるほど揃った動きで同時に『いえいえ、何でもありません。』と手を横に振る。

・・・・・。何でも無いこと、なかろう?!

『いえ、ほんとに・・・。すみません。』

何があったの?ここで?!

すると、おずおずと、これも揃った口の動きで4人が仰ったことは・・・『ただの夫婦喧嘩です。。。』とのことだった。

思わず、先ほど通り過ぎた警官の群れを振り返り、よくよく見てみると、主婦と思しき女性が囲まれていた。

そうか。これは夫婦を二手に分けて、離れた場所で事情を訊いている状況だったのか。

大変気まずい気持ちになり『あ、そう・・・・・。了解しました。』と答えてわが家へと昇って行った私だった。

休日だったKちゃんに話すと『警察、まだ居たの?もう3時間くらい前から居るよ。旦那さんが奥さんを殴ったんだって。子供が泣きながら私に言ったんだよ。』。

それを聴いた途端、あっという間に階下に再び降りて行っていた私。若干衝動的。

再び姿を現した私に、『え?』となる4人。思わず私は『女の人を殴りましたか?』と詰問していた。

旦那様は赤の他人である私なんぞに『すみません。』と言い『いやいや、もう二度としません。本当にしません。』と警官の方が言い訳をしてくれている。

途中で我に返って、急に恥ずかしくなり、衝動的なおせっかいを止めて帰ることにした。

その時、警察官の一人が、仰った。

『あの、自転車、壊れますから気を付けて。』

え?

『自転車が壊れるだけなら良いけど怪我したら、また我々が出動しなければならないかも知れないし。いや、ほら、公道ですから。』

ウイリーですかっ?!

『ええ、はい。』

ここからも見えるんだ。

名も知らぬ住民の旦那様の方に、『お互い、暴力とウイリーは二度と止めましょうね!』と訳の分からない声かけをして、赤面して立ち去った夜だった。← こういうのを、大きなお世話と言う。

それにしても、プライバシーに関わることだから夫婦喧嘩を内々で収めようとする警官の方々の努力を無にした上に、ウイリーを怒られるとは。情けない。

***

今日が良い1日でありますように。

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