見出し画像

逆ダイエット / 私の中で偉大なもの

痩せすぎのナースさんにプロテインバーをプレゼントする。チョコやナッツが入ったやつとか、あとはベタにカロリーメイトなどを袋詰めにして手渡す。
段々本人も真剣になって来てくれた。そうだ。真剣になれ。このままでは己の気質が故に死ぬぞ。黄疸が出るぞ。

「娘の婿に呼ばれても部屋から出ない時間を作ります。一人だってカップラーメンでも食べます。」
ティファールのポットでも買って引きこもりなさい。ボーナスで自立するまでは。何でも良いから自室で食べなさい。

本人も方向性を真面目に考えてくれていたので安心していたところ、走っている姿を見かけたので「走るな!」と声をかける。もう、笛でも買おうかな。
走らなければ間に合わない仕事なんて発声していない。少なくとも今は。仲間を頼るのだ。
マジで遠くからでも笛吹くよ。

***

連勤3日目。高齢者の命を守るために病院信仰説を打ち破る日々でもあるので非難ゴーゴー。

でも、誰一人廃人にはしない。

最近、夕刻頃よりフロアでドリフの動画をかけているのだ。

耳が聞こえていないはずの人も全員大爆笑。ドリフって凄いわ。

その勢いなのか、これまで食事介助してスプーンを一口一口口に運んであげていた人が、何と、自分自身で器を持って、自分自身の手でご飯を食べた。

本当にドリフって凄いのよ。

同時期、リハビリの研究班が施設を出入りしている。ITやらAIやらで人の健康を分析してあわよくば、そのアプリを施設に導入して貰おうという動きだ。
それが、よくよく話を聴いてみれば非常に面白い。良い着眼点だと思う。

しかし、あれだよね。優れた論文とか、AIよりも、ドリフの笑いが一気に自立度をアップしてしまうというのも現実。
心って大切なのよね。どんな脳科学よりも。
AIがその辺のところをどこまで組んでくれるか?というのも純粋に楽しみなのだけど、今の結論としては、極めた人たちのお笑いは凄いわ。それは数値化できない。思えば、この数値化できない世界に生きているのが私。不思議だわ。数字第一の世界でのうのうと生きていることが。

***

白猫ブランカは今日も元気です。

本当に付き合えば付き合うほど不思議な猫。

今日。ご飯頂戴ーーーと確かにそう言った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?