本当の自分ってなにかな

化粧、
髪型、
服装、
すごく派手で目立つ。

私は、
そういうのが好きだと思っていた。
一昔まえの、
ガングロとかヤマンバギャルみたいな感じ。

話をする機会があった。
普段は心の内をあまり見せない、
20代前半の女性だった。

「見た目は派手だけど、
こうしないと外に出られないの。
まあ鎧きているようなもんだね。
こんなに目立って鎧って何って感じだけど。」
と笑って言った。

病気のきっかけは両親のこと、
夫婦仲が悪くなって、
耐えられなくなった。
社会不安障害と診断されていた。

確かに見た目と違って繊細で、
少しのことも許せなくって、
まあいいかって思えず、
自分を傷つけてばかりだった。

対人関係が苦手で、
喧嘩をふっかけてしまったり、
人との距離がわからず、
極端な行動にでる。
トラブルがたえなかった。

本当の自分って何なのだろう。

生きる意味ってなんだろう。

そういう言葉が多かった。

そこを考えて、
ぐるぐるするってつらいよね。

きっとやさしいんだと思う。

私は緩和ケア病棟にいて、
病気の進行でこの世から去って行く人を、
たくさん見てきた。

精神科デイケア中では、
生きづらさを抱えている人が多かった。
生きていられるのに、
生きていたくない人が多いことを知った。

今はどうしているだろう。
元気でいることを願う。

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