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古典×現代2020―時空を超える日本のアート @国立新美術館。

古い時代の美術と現代美術の対比を通して、日本美術の豊かな土壌を探り、その魅力を新しい視点から発信する展覧会を開催します。

 国立新美術館で始まった「古典×現代2020―時空を超える日本のアート」展。古典的な作品と現代アートをテーマやモチーフで対比する展示です。

古典×現代 2020

 仙厓×菅木志雄、花鳥画×川内倫子、円空×棚田康司、刀剣×鴻池朋子、仏像×田根剛、北斎×しりあがり寿、乾山×皆川明、蕭白×横尾忠則 という8組の組み合わせで作品が展示されています。

 古典(といっても鎌倉から江戸まで様々)と現代のアートを対比することで、それぞれの今まで気づかなかった側面が見えてくるような展示でした。

 川内倫子さんによる「生」と「死」をともに強烈に感じる写真を見ながら、伊藤若冲らによる花鳥画の描写のなかに 強い「生」を感じたり。

 鴻池朋子さんによる たくさんの牛の皮をつなぎ合わせた巨大な《皮緞帳》と、”刀剣”、そして”黒曜石”から、工芸的な美しさに対してのその機能の意味を思い起こしたり。

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(こちらの展示室の決められた位置からのみ写真もOKです。)

 田根剛さんのつくった空間で見る仏像は 私にとっては”「仏像」という記号”になってしまいがちな像の造形や色、素材をじっくり見る面白い体験になったり。(これは、対比というより”対峙”かもしれない。)

 現代アートの作品 ひとつひとつだけでも見応えがありますが、対比(作品によっては”対峙”かもしれない)することで、双方の面白さが見えてくるのがユニークでした。

 展示は15分ごとの日時指定の予約制で ゆったりと作品を楽しむことができました。

 8月24日(月)までです。

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【展覧会概要】古典×現代 2020─時空を超える日本のアート

古典×現代 2020

会期:2020年6月24日(水)~8月24日(月)
会場:国立新美術館 企画展示室2E
時間:10:00〜18:00 ※当面の間、夜間開館は行いません。
休館日:火 
料金:一般 1700円 / 大学生 1100円 / 高校生 700円


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