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PLAS中期計画合宿レポート:これからの3年、5年、10年に向けて

4月7日~8日の2日間にかけて、PLASの新しい中期計画を策定するための合宿を実施しました。

◆ 合宿の目的


合宿の目的は2つ。

1つ目は、新たな中期計画(2022年10月~2025年9月)を策定するために、

(1)世界やアフリカの潮流や社会課題を見極めて、
(2)PLASのあり方向性と
(3)事業ドメイン・財務・組織の在り方について議論し、深めること。

2つ目は、メンバーの相互理解。
リモートワークが続いて3年目となり、中には一度も対面で会ったことがないメンバーもいます。
これまでオンラインメインだった関係性をオフラインで再構築し、関係性の質を向上させることを目的としました。

◆ Day1 メンバーの相互理解と組織の今を見つめる


1日目は、システムコーチング(※1)の手法を用いて、メンバーの相互理解や、組織の今の状態を見つめ直すワークをしました。
ご協力いただいたのは、長浜洋二さん(モジョコンサルティング株式会社) と深町英樹さん(一般社団法人GEMSTONE 代表 / ビジネスプロデューサー・経営コーチ) のお二人です。

まずは、自己紹介のあと、「PLASの年表づくり」からスタート。
創業期から携わっている代表の門田と、事務局長の小島の二人が「あのときこうだったね」「この頃に〇〇さんが参加してくれたね」「XX年に〇〇事業をスタートして、こんなことが大変だった」などを話しながら、年表を書いていきます。

他のメンバーは、年表を見ながら聞いてみたいことや、気になったことを言葉にしていきます。

新しく参画したスタッフからは、
「設立間もない頃の話を聞けるのは貴重な機会。こういう人たちが、こんな風に関わっていたんだと知ることができた」という声も。

ランチ休憩をはさみ、午後は、「エッジモデル」ワークに取り組みました。

まずは、それぞれのメンバーからみた「組織の今の状態(一次の世界)」を言葉やジェスチャー/ポーズで表します。

(写真:たくさん取り組むべきタスクがあり、バランスを何とか保っている状態)

そして、「一次の世界を超えて、これから見たい状態(二次の世界)」を表現。付箋にも書き出していきます。
「新しいチャレンジを楽しんでいる」「事業地・国が増えている」「財務基盤が整っている」「時代に合わせたビジョンを描く」「人も組織も成長する」など、たくさん出されました。

その上で、一次から二次に行くために障壁(エッジ)を書き出していきます。
「comfortable zoneから抜け出せない」「やることがたくさん」「確約されていない事への不安・心配」などを書き出していきました。

最後のワークは、「ロールプレイ」
PLASが関わる重要なステークホルダー(関係者)になり切って、即興で演じます。
その役になったときに、どのような内面の声が出てくるのか、それに対して、私たちはどう反応し、何を感じるのかを見つめていきました。

最後に、全員でチェックアウト。Day1で感じたことを、自分の言葉で伝え合いました。


◆ Day2 中期計画の骨子づくり


2日目は、中期計画の骨子をつくります。
この日は、あえてファシリテーターなし、詳細なタイムスケジュールもなし。
1日目で形成されたお互いへの理解や信頼を土壌に、全員で議論の舵取りをします。

まずは、「PLASがこれから取り組む課題を考える前に、メンバーそれぞれが関心を持っている社会課題を書き出す」ワーク(※2)をしました。

このワークの意図には、メンバーがモチベーションを持っている身近な課題と、私たちが取り組むアフリカの課題とに関連・類似性を見つけることで、PLASの活動に熱量や持続性が生まれる、という考えがありました。

(写真:それぞれが重要だと考えている社会課題をポストイットに列挙)

午後は、 出された課題を踏まえて、これからの世界でPLASが進む方向性を議論しました。

VUCA(※3)と呼ばれる不確実性・複雑性が高い世界情勢のなかで、

・どのような課題に、どう取り組んでいくのか?
・現在の事業をどう収束させていくか?
・新たな事業地・国に展開していくか?チャレンジするならどこ?
・財務基盤はどのくらいを目指すのか?どうやって実現するか?
・PLASらしい活動の在り方とは?みんなはどう関わっていきたい?

・・・など、たっぷり5時間近く議論と対話をつづけるなかで、これらの問いにも方向性を見出すことができました。

2日間の合宿を終えて、最後はひとりずつチェックアウト。

”エッジ”を越えることができた2日間だった」
「自分にできるのか不安もあるけれど、これからの進む道にワクワクする
「これから新しい事業ドメイン、新しい事業国に飛び込んでいく。そのための力になりたいし、頼ってほしい
「これまでリモートでなかなか会えなかったけれど、一緒に過ごすなかで自分にとってコミュニティだと感じた

など、さまざまな声があがりました。

これまでエイズ孤児に特化して活動してきたPLASが、ビジョン・ミッションを新たに「取り残された子どもたちが前向きに生きられる社会」を目指すようになって3年。

これから新しい中期計画をつくり実行していくなかで、みなさんと一緒にネクストステージに挑戦していくことが楽しみです!

(※1)システムコーチングとは、2人以上の関係性を、1つのシステムとみなし、その課題解決・目標達成に向けて、「関係性」をコーチングする組織開発の手法です。
システム=「お互いが相互に影響を与えあっている関係性」のことを指します。
(※2)スタンフォード・イノベーション・レビューの書籍『ソーシャルイノベーションの始め方』より「遠い問題・近い問題: データで見る日本人の社会意識と行動」をベースにしました。https://ssir-j.org/hakuhodo_sdgs_project/

(※3)VUCAは「Volatility(ボラティリティ:変動性)」「Uncertainty(アンサートゥンティ:不確実性)」「Complexity(コムプレクシティ:複雑性)」「Ambiguity(アムビギュイティ:曖昧性)」の頭文字を並べたもの。




いただいたご支援(サポート)は、PLASの活動を通じてケニアとウガンダのエイズ孤児支援のために使わせていただきます。