佐藤秀治

お客様を動かす「共感づくり」の専門家。日本IBMでコピーライターとして働き、電通ワンダ…

佐藤秀治

お客様を動かす「共感づくり」の専門家。日本IBMでコピーライターとして働き、電通ワンダーマン→WPPマーケティング・コミュニケーションにて一貫してマイクロソフト株式会社の業務を担当。大企業のブランド育成に携わってきた経験から、成果につながるコンサルティングを提供しています。

マガジン

  • コピーライター、本音の蔵出し。仕事と家族と人生と Vol.2

    今まで書く機会がなかった、いい話、すごい話、ダメな話から、仕事と人生のアレコレを書かせていただきます。

  • コピーライター、本音の蔵出し。仕事と家族と人生と。Vol.1

    今まで書く機会がなかった、いい話、すごい話、ダメな話から、仕事のアレコレを書かせていただきます。

最近の記事

だから「言葉」は、すれ違う

前回、インタビュー取材が「難しい」という話を少ししました。 多分これ、日本の大多数の人が、ピンと来ていないと思います。 インタビューなんて簡単だと思っている人が多いと思います。 事前に質問シートを作って、一問一答すればOKだと思っている人がとても多いんです。  ↓ たとえばこんな感じ。 レポーター「映画、素敵でした。日本はお好きですか?」 ハリウッドスター「スシは好きですね」 レポーター「日本食がお好きなんですね。日本のファンに一言お願いします」 ハリウッドスター「日本

    • 「自分の頭で考える」ことの難しさ

      ネットには以前から「情弱」とかいう言葉が溢れています。 嘘を見抜けないのが悪い、とか。文脈を読み取れないのが悪い、とか。 でもねぇ、「情弱」っていう言葉を安易に使う人ほど、「頭使って考えてないんだろうなぁ」っていう気がします。 だって、顔の見えない遠くから、匿名で、誰かを貶して喜んでるだけじゃないですか。そんな人が、理知的にモノゴトを考えているとは思えない。 そもそも、本当に自分の頭で考えている人って少ないですよ。そう思いません? だって、頭を使って考えるのって、疲れる

      • 「自分の物差し」が短い人ほど、偉そうにモノを言う

        お酒飲んでると、下ネタしか言わない人って、たまにいますよね。上品さの欠片もない下ネタ。パワハラやセクハラがセットになってるやつ。 それから、人の話を聞かない人。 誰かが話し始めると、すぐに自分の話に切り替えちゃう人いますよね。 「あー、そりゃあれだろ。〇〇だろ。知ってるよぉ。あれはくだらないよなぁ。それよりね……」 なんて感じで、人の話を勝手に結論づけて、自分の主張ばかり口にする。 ああいう人たちのことを「了見が狭い」と言います。 言葉の意味は大体 ↓ こんな感じ。 物の

        • 「AI」の進化は誰のため? 人間が「ただの労働力」に堕ちる前に考えるべきこと

          ChatGPTの登場で、盛り上がっているAI活用。日本では、というか僕の身の回りでは拍子抜けするほど、ChatGPTを歓迎する人が多い。AIでの画像生成に夢中になっている人も多い。 でも、僕が思うのは「なんでみんな、AIを警戒しないのだろう?」ということ。 考えるべき項目は数々あるのですが、先ずは「仕事」について懸念があります。あちこちで話題になっていますが、AIによってどんな仕事が淘汰されるのか? これについては、“AI なくなる仕事” で検索するといろんな記事が出てき

        だから「言葉」は、すれ違う

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        • コピーライター、本音の蔵出し。仕事と家族と人生と Vol.2
          2本
          ¥500
        • コピーライター、本音の蔵出し。仕事と家族と人生と。Vol.1
          11本
          ¥500

        記事

          日本企業の多くが求めているのは「才能」よりも「従順さ」。日本の変化が、牛歩の如く遅い理由

          「働く」ってどういうことなんでしょうね。 最近思うんですよ、働くということは「誰かに従属することじゃないはずだ」って。でも、仕事をしていると思い通りにならないことばかり。 「働く」ということは、誰かの言いなりになることじゃない。 「働く」ということは、自分を殺して日々を過ごすことじゃない。 「働く」ということは、誰かの役に立つことであるべきだ。 「働く」ということは、自分の役にも立つべきことであるはずだ。 でも、そう考えるとつじつまの合わないことも多いなぁ、と。 現実は

          日本企業の多くが求めているのは「才能」よりも「従順さ」。日本の変化が、牛歩の如く遅い理由

          心のシワを伸ばして自由に生きる。コンプレックスは、自分のペースで解消しよう

          前回も書いた通り、僕は元々コンプレックスの塊でした。 とにかく自信がもてなかった。 でも、人の目にはそう映らないらしい。 僕は自信満々で、強そうに見えるらしい。それが世の中の不思議なところ。 僕が「すごい人見知りなんだ。昔から引っ込み思案でさ」というと「またまたそんなこと言ってぇ」大抵の人は笑ってくれます。 この反応がちょっとうれしくて、20代から定番の小ネタにしてきました。 友達と遊ぶ時は笑いをとっていたし、18の頃からはあちこちでインタビュー取材してきました。だから「

          心のシワを伸ばして自由に生きる。コンプレックスは、自分のペースで解消しよう

          心の底から胸を張って、前を向いて歩けてる? コンプレックスに押しつぶされる必要は1mmもないからね

          僕が50年生きてきて、ようやく確信が持てたことの1つが「世の中、みんな心に傷を抱えている」ってこと。 僕の心の中なんて、そりゃぁボロボロだったよ。コンプレックスだらけ。 若い時はいつも下を向いて歩いていた。 誰の目にも留まりたくなくて、早足で、人混みをすり抜けるように歩いてた。 自分に自信がないから、他の人すべてが「自分より恵まれている」ように見えてた。「隣の芝生は青い」って昔から言うけど、自分と他人を比べた時に、自分がとっても惨めに思えることがいっぱいある。 「お前はい

          心の底から胸を張って、前を向いて歩けてる? コンプレックスに押しつぶされる必要は1mmもないからね

          「大人になる」ってどういうことだろう?

          今年(2023年)の成人式に先立って、鴻上尚史さんがTwitterに投稿した文章が話題になりました。 この文章の中で鴻上さんは、大人になるということを ↓ と書かれています。そして、「中学生らしさ」「高校生らしさ」を押し付けられてきた若い人たちに、自分の頭で考える訓練をすることを推奨しています。 本当に素敵な文章だと思います。 実際、「自分の頭で考える」ということは、人生においてとても重要なことです。 でも、世の中は「たいして考えない大人たち」で溢れています。 嫌な言

          「大人になる」ってどういうことだろう?

          日本は、「遅れている」けど「終わっちゃいない」

          最近は「出羽守」と呼ばれる人たちがネットに沢山いるようですが、日本と海外を比較して一言物申したくなる気持ちも、分からないではありません。 でも、海外の国々と日本を一部分だけ比較して、どちらが優れているかなんて弁舌を振るうのは、あまり意味のある行為ではありません。 日本は今、というか随分前……10年以上前から「世界に遅れている」と私は感じていました。だって、世界中で「クラウドだ」「モバイルだ」「ブロックチェーンだ」「電子決済だ」って言っている時に、日本のお仕事の現場では「F

          日本は、「遅れている」けど「終わっちゃいない」

          コロナと孤独とプレッシャー:テレワークで心身を壊した日

          テレワークって、実際、とても便利なものなんです。私たちは、2011年の東日本大震災直後から、メールなどの情報共有環境をクラウド サービスに切り替えて、本格的なテレワークを行ってきました。 でも今、コロナ禍によって「完全在宅勤務」が普通になって1年以上。 私は、テレワークの限界を身をもって理解しました。 テレワークによるストレスで、心身共にボロボロになってしまったんです。 ちょっとその話をさせてください。 テレワークに絶対必要なモノとは?その前に、「テレワークとは何なの

          コロナと孤独とプレッシャー:テレワークで心身を壊した日

          自覚なき "丸投げ星人 Mk-Ⅱ"

          前回、仕事を丸投げする人の話をしましたが、 「仕事を丸投げする人」と言うと、 「いかにも仕事ができなそうな人」をイメージするかもしれません。 しかし、最近は、「仕事できそうな雰囲気」を身に纏った、新種の丸投げ星人が増えているようです。 専門用語を振りかざす人たち書店に行くと、見た目も内容も薄い自己啓発本ばかりが大量に積みあげられている光景が、この10年ぐらいですっかり定着しています。 それに比例するように、お手軽な学びで自信満々に振る舞う人も増えてきたような気もします。

          自覚なき "丸投げ星人 Mk-Ⅱ"

          "丸投げ星人"は二度死ぬ

          「十分な説明もなく、仕事を他人に丸投げする人」はどこにでもいます。 企業にとって重要なマーケティングツールの制作や、Webでのキャンペーンを依頼する際にも、彼らは外部に仕事を丸投げしてしまいます。そして、そのダメージはその人自身に跳ね返ってくるのです。 伝えるべきことが「分からない」から丸投げしちゃう 例えば、企業の顔となるWebサイトを全面的に作り変える、という時。 広告代理店や制作会社に、既存のサイトを見せながら「予算」や「サイトのおおまかなボリューム」「スケジュー

          "丸投げ星人"は二度死ぬ

          序 : 伝えたくても伝えられなかった諸々を

          はじめまして、佐藤秀治と申します。 私は10代でフリーライターになり、30手前でコピーライターにジョブ変し、今日まで延々と「黒子」に徹して、企業の広報・マーケティングに貢献してきました。 私の仕事の特色として、中小企業から大企業、医療機関に教育機関、自治体、中央省庁と、日本各地でさまざまな企業・団体の方々にインタビューを重ねてきたという事実があります。 数えたことはありませんが、その人数は数千人は優に超えているでしょう。 職責もさまざまです。現場を支える方々から、経営

          序 : 伝えたくても伝えられなかった諸々を