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【社会人講座】統計学では何をしているのか

はじめに

 「最強の学問」と言われる統計学。自然科学、社会科学、ビジネスとあらゆる分野で、確実かつ説得力のある根拠を得るための手段として活用されています。

 この統計学、教科書、関連書籍、ウェブサイト、動画等が数多く出回っており、独学も不可能ではありません。
 ただ、実際に独学するとなると、まずは聞き慣れない専門用語を理解することと、最低限の数学知識が必要であることが壁となって立ちはだかります。

 確かに「数式を使わない」ことを売りにする解説書も結構あります。完全に定型的作業で良しとするならばそれも否定しませんし、そもそも統計学で用いられる数学を全て理解するのは困難です。しかし、統計処理をやっていて「この計算は何を意味するのか」「どうしてこうなるのか」「この方法で正しいのか」「解釈はこれでいいのか」を判断するには、どうしても数学知識が必要になりますし、これが曖昧なままでは、単に腑に落ちないだけでなく、間違った結論を導く危険を抱えたままになってしまいます。

 今回の講座開設に当たり、社会人が受講者であることと修得効率との均衡を考慮し、必要最小限の数学的解説で「腑に落ちる」方法を模索しました。
結果、主に線形代数(空間ベクトル)の基礎を併用する教授法が適切であると判断し、教材開発を行うに至りました。
 線形代数と統計学は非常に相性が良く、何より難解な数式が視覚化され、一見無味乾燥な数式が感覚的に把握できるようになります。

この講座で得られるもの

基礎講座の最終目標を次の二つに設定します。

  • (重)回帰分析の理解

  • (介入)前後比較試験の検定(t検定)

教授方針

 今回の基礎講座では、統計学の幹となる本質的な部分が受講者の腑に落ちることを主眼とした授業設計とします。

 限られた時間で最大の効果を発揮するため、講義を聞いてメモを取るような単なる座学ではなく、簡単な数値を用いて実際に手元で計算を行うなど、受講者参加型の授業を基本とします。

 なお、今回の講座は、目標に掲げた2本の幹を通すことを優先しており、分散分析等の必須統計分野や、オープンソースの統計ソフトである"R"の使い方など、重要な項目が網羅されていない旨ご了承ください。これらについては、要望を勘案しつつ検討していきたいと思います。

ご用意いただくもの

  • 電卓(携帯)

  • 当方配布のシート(予め送付します)

開講予定

講義は、全5回となります。時間は、各90分を予定しています。

(01) 高校数学の統計の復習と統計学の考え方

(記述統計:平均、分散、標準偏差、大数の法則、ヒストグラム、箱髭図)

(02) データ・平均・分散は直角三角形

(三平方の定理、ベクトル、内積、正射影、共分散、相関係数)

(03) 回帰分析は正射影

(回帰分析、最小二乗法の解析学的手法、ベクトル表示、実際の計算)

(04) n-1で割る謎

(正規分布、二項分布、σ、統計確率分布の概説、推測統計概論、標本検定、自由度、不偏分散のn-1問題)  

(05)レアなことは偶然起こらない

(仮説検定の考え方、前後比較試験での対応のあるt検定)

連絡先・SNS

プラノス・アカデミコス(合同会社プラノス)
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tel: 050-3647-2893

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