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とある夢想家の独白

僕には、背伸びをする癖があります。

世間では、こういう人間を多分、夢想家と呼ぶのでしょう。

未来を見ようとして、心が現在に足を付けないまま、時間に背中を押されて日常を過ごすヘンテコ人間。

だから「今を見ろ」「現実を見ろ」と言われると、とても戸惑ってしまいます。

素敵な生き方に憧れて、やりたいことは溢れんばかりにたくさんあって。


本や映画などの違う世界に心が奪われて、淡々とした現実で生きることに大きな違和感を覚えてしまうのです。

「今」を見つめるのは正直、苦しいです。


僕の世界は、夢想の世界とだいぶ差があって、心が呆然としてしまいます。

ああ、一応言っておきますが、僕は微妙に現実主義です。


僕のいう「夢想」は、これから過ごせる人生の可能性をあまりにも多く知ってしまっている、ということ。

「田舎に住みたい」、「森に関わる仕事がしたい」、「物書きで食べていきたい」とか。

そういうやりたいことが、たくさんあるんです。


その夢を見すぎて、僕は足元を見ていないと注意されます。

確かに夢だけ語っているばかりだと、自分でも思います。


でも、それをいつか現実にするために夢を見ます。

僕の今は、そのためのなんです。

ちょっと苦しくて辛いけど、やるべきことをやることが、僕の現実だと信じています。

人は、そんな僕を夢想家と呼ぶんでしょう。


僕は最近、そういう生き方を「孤独」と呼ぶことを知りました。

身近な人たちになかなか理解してもらえない、この夢見がちな生き方を。

でも、素敵だと思いませんか。

夢を見るために生まれる孤独は、豊潤な孤独と呼べる。

これが今日の、僕の気持ちです。

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