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職業は武装解除

"『肩書も所属も関係なく、身一つで現場に放り込まれても、変化を生める人間になる』ルワンダを訪れた二十歳のときに強く感じたこの思いが、私の仕事の目標になった。"2011年発刊の本書は、武装解除のプロとして、いくつもの組織を渡り歩いてきた著者が、その半生を綴った刺激的な一冊。

個人的には『2020年の主役50人』や『未来を創る100人』といった国内外のメディアで、その活躍が紹介されている著者に関心があって手にとりました。

さて、そんな本書は群馬県に生まれた著者が十七歳の時に新聞紙で見つけた【アフリカのルワンダで発生した大虐殺、その難民キャンプの親子の写真】に衝撃を受けて、実際に紛争解決に関わる為に大学、NGO、国連スタッフとして、そして現在のNPO理事長となるまでをシャープな文体、また時にユーモアを交えて書いているのですが。最初に感じるのは著者の【決断力、そして行動力】でしょうか。ほぼ同年代という事もあり、やはり刺激を受けました。

また、とかく情報が溢れかえる現在、ついついスマホの向こう側を眺めてはSNSで傍観者的、無責任に呟きがちですが。著者のように、まず【できる事で関わっていこう】とする気持ちの在り方に素晴らしく勇気づけられました。【武装解除】という職業の存在を知ることが出来た事も含めて、出会えて良かったと思えた良書でしたね。

NGO、NPOに関心のある誰か、また将来の働き方やキャリアに悩んでいる人にもオススメ。

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