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そして生活は続く

"いつかくるかもしれないし、死ぬまでこないかもしれないその日まで、私はいつものようにひとりきりでいるだろう。そして、いつものように生活はつづくのだ。"2009年発刊のエッセイ集である本書は、マルチな活躍を見せる著者の、つまらない毎日をおもしろがるヒントが等身大に満ちている。

個人的には、ミュージシャンや役者として以外にも、著者の独白が続くかのような文章も好きで、今回、旅のお供に手にとったのですが。

【マイケル・ジャクソン(グッズ)に始まり、マイケルジャクソン(孤独そうな人として)で終わる】本書は、仕事の話と排泄の合間に挟まれる著者の割とコンプレックスの多い生き様が、カッコつけようとしつつも、やっぱり三枚目的に毎回オチをつけるという【サービス精神豊かに語られていて】何ともホッとさせられつつ、著者に対する好感度も自然と上がってしまいます。(クラフト・エヴィング商會の装丁、デザインも素晴らしい)

また、一方で。終始【ぼっちなダメ人間】的に語りつつも。ジャンルを限らず、どんな仕事でも必死にベストを尽くそうと密かな努力を惜しまない姿からは、【表現に対するストイックな姿】がうっすら、チラチラと垣間見えて、こちらはこちらで、本人は言語化していませんが、流石のプロ意識を感じさせてくれました。(あと、お腹を大切にする事も。。)

最後に実話ですが。(く)そして生活はつづく!だな!とトイレに駆け込んだら、トイレが突然詰まってしまって焦りました。星野源さん。なんとかしてください。お願いします。

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