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1日1冊オススメ本レビュー

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ブックコーディネーターが毎日1冊、サクッと読めるオススメ本ブックレビューを公開していきます。
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2021年5月の記事一覧

三体III 死神永生(下)

"わたしはいたってふつうの人間だ。ただ、不幸なことに、ふつうの人間が歩むべき人生を歩むこ…

三体III 死神永生(上)

"智子は香りよく点てた茶の碗を両手で持ち(中略)今度は程心の前に碗を置いた。『宇宙は大きい…

そこのみて光輝く

"『皆んな知らないのよ。ただの乱暴者だと思っているわ。拓児も自分でわからないのよ』哀願す…

きみの鳥はうたえる

"僕らはあのとき焼酎で乾杯した。あいつはプレーヤーがありませんので僕が唄います、とふざけ…

古代日本の官僚

"これまでの研究者は誰一人取り上げていないが、古代日本の官僚機構では、実は官人たち、とく…

かわいいウルフ

"シリアスさと同じくらい、ユーモアを大切にしていた作家が、ヴァージニア・ウルフなのです。…

京都タワーで朝風呂を

"知識はないが、京都に対する愛だけをたよりに?描いています。一見こき下ろしているようなところもありますが、これも京都に対する『愛』からなのですよ!!"2009年発刊の本書は、インバウンド本格化前の京都が保存された。今となっては貴重な一冊。  個人的には2021年6末に京都タワー大浴場が閉鎖となることから。また一つ京都らしい風景が失われるな。との思いからタイトルにひかれて手にとりました。  さて、そんな本書は現在はイラストレーター、漫画家、雑貨店「BROCCA」店主と

きょうのできごと、十年後

"河川敷に座っていた。夜の鴨川は静かで、というか、昼間と違ってよそよそしいくらいだった。…

悪霊

"そしてぼくらは気が狂い、悪霊に憑かれて、岸から海へ飛びこみ、みんな溺れ死んでしまうので…

カフカの『城』他三篇

"僕の作業はといえば、時代に左右されないその作品の『たましい』をいかにつかむかーというこ…

チャリング・クロス街84番地

"チャリング・クロス街八四番地のみな様へ 美しくご本をご恵贈くださいまして、ありがとうご…

おふろや

"転がるリンゴを追いかけて摩訶不思議な原っぱに来てみれば、そこは色んな動物たちが集まる、…

ソール・ライターのすべて

"私が写真を撮るのは自宅の周辺だ。神秘的なことは馴染み深い場所で起きると思っている。なに…

村上春樹の『螢』・オーウェルの『一九八四年』

"この二作が一冊になったのは偶然だ。しかしどこか必然を感じるのはもちろん村上さんの作品に『1Q84』があるからだが、それだけではない。"2019年発刊の本書は"水で描き、墨を落とす"独特の技法で知られる漫画家が呈示する傑作小説のコミック化作品。  個人的にはオンライン読書会で他の参加者にすすめられて手にとってみました。  さて、そんな本書は『文藝』に2015年に掲載された『1984年』に発刊、ノルウェイの森のもとになった村上春樹の恋愛短編『螢』そして描き下ろしとして