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ベトナム・カントー大学の大学強化付随プロジェクトと畜産研究について


ホストファーザーが国際協力機構(JICA)の大学強化付随プロジェクト(技術協力)で関わりが深いカントー大学の獣医学教授であり、メコンデルタで共同研究を行っている元農林水産省、現在つくば市の研究所で主に畜産(酪農)研究を行っている日本人の方との食事に招待して頂いた。

メコンデルタはとりわけ稲作が盛んなエリアで、全体の米生産量の6割を占める。カントー大学には最先端の農業研究所があり、日本の東京農工大学や企業との協働プロジェクトや研究が進められている。日本の県ごとの種雄牛選定システムや、北海道の上士幌町の牧場について教えて頂く。日本の南九州は黒豚、那須や北海道は牛の生産が有名な土地。乳業に関しては、ベトナムの大手乳製品企業のビナミルクの歴史が興味深い。水産、養殖、酪農、乳業、畜産、獣医学など、今まで日本でもほとんど関わりなかった世界だったが、ホストファミリーのおかげで、ベトナムを多角的に見ることができて非常に面白い。ただ内容が専門的すぎて、最初ベトナム語で聞いたときほぼ理解できず、英語で聞いたときも半分くらいしか理解できず、研究者の方から日本語で詳しく教えて頂いたものの、これは言語の問題ではないと悟る。

ホストファーザーはカントー市内から1時間程の場所に2ヶ所、試験牧場を持っており、ヤギ、鶏などを飼っている。

そんなときに、隣の省からAgricultural Tourismセミナーの招待を頂いた。農業と自分の専門である観光は、カントーの2大産業であり、今後ビジネス需要も増えていく分野の為、より多角的に情報を収集していこうと思う。

それにしても、畜産研究をされている日本人の研究者に「なぜ農学や畜産を学ぼうと思われたのですか?」と伺った際、「人を扱わなくて良いから」という合理的な回答で、さすが研究者、と妙に納得したのだった。お会いする前は、「研究者」という今までほとんど出会ってこなかった肩書きの方で、共通項目をどこから探っていこうかと考えていたが、「ODAのような形で、周辺諸国との共同調査や研究レベルの底上げ、畜産や稲作、メコンデルタでの研究が地球温暖化対策や、日本の生産に繋がると信じている。」と仰っており、まさに世界の状況を俯瞰し、外から日本を見る必要性があると考えている点で共感することが多かった。

そんな話をしていたら、「バッタを倒しにアフリカへ」という本がオススメと獣医の友人に言われたので、来月ベトナムに来る友人に本を持ってくるよう頼んだ。

以下、出てきたキーワードをピックアップ

獣医学:Veterinary Medicine 
医学、診断学および病療原理をペット、産業動物(家畜)、野生動物などに応用するための学問。家畜モニタリングを通して、食品衛生、環境衛生、人間の健康管理を目的とした技術を必要とする。

農林水産省:Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries
国の行政機関。「食料の安定供給の確保、農林水産業の発展、農林漁業者の福祉の増進、農山漁村及び中山間地域等の振興、農業の多面にわたる機能の発揮、森林の保続培養及び森林生産力の増進並びに水産資源の適切な保存及び管理を図ること」を任務とする。

酪農:牛や山羊等を飼育し、乳や乳製品を生産する畜産をいう。

種雄牛:食肉用・乳用など、それぞれの目的にかなった優れた遺伝子をもつ雄牛。各地の種雄牛センターなどに登録され、人工授精などに使われる。

上士幌町:北海道にある町。産業は、畑作や酪農などの農業や林業などの第一次産業と観光の第三次産業が盛んである。


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