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【Day40】ベトナム63省バイク旅(Đồng Văn/ Lũng Cú 編)音楽を奏でるようなモン族の言語

さてさて、今日はまた晴天!ありがとう太陽の光。一気に北上して、Đồng Vănの街に戻り、そのまま中国との国境の街Lũng Cúへ。この辺りの街並みは、本当にため息が出まくるほど美しくて、今の時期(10月下旬から11月頃)は辺り一面にソバの花が広がっているのでより一層景色を彩っていた。

約50㎞の道のり この道はよく舗装されているので蛇行は多いけれど快適
朝、Pả Vi の街で、日本人の方々を見送り、その後出発

来た時は、とにかく前に進むことが目的だったけれど、また同じ道を戻ったとき、新たな景色が広がっていた。それは、心に少しの余裕があることで手に入れられる気がする。

遠くに繋がる川を眺めながら、「あぁ、あの下流まで行ったんだなぁ~」となんだか感慨深くなる。川って良いな。

Đồng Vănの街で、少しトイレ休憩とガソリンスタンドに立ち寄ったり、ATMに行ったりしながら、さらに北上していく。

ソバの花々!

突然現れるから、毎回バイクを停めて撮影する。すると、ベトナム人観光客も写真撮影をしていた。この辺りは、結構ソバの花畑では、10.000VNDとか「撮影料」を取られるのだけれど、ここは無かったな。

段々畑は、静岡のお茶畑を思い出した。全ての道が完璧に舗装されていて、車がほとんどという日本の田舎とは異なり、まだまだ砂利道や穴が多いベトナムだけれど、「これ以上車の通りが増えてほしくはないな」と勝手な想いにふける。(ちなみに、写真撮影する場所は、周りを確認しながら舗装されている道を選んでいるので、運転に集中しないといけない場所の写真はありません)

突如現れた、この地に似つかないLũng Cú街への入り口ゲート
ベトナム最北端の村

ちなみに、地図でいうとこの辺り。Làng Lô Lô Chảiという村に到着。ここは、まさに昨日お会いした日本人の方が、過去20年程通い続けてロロ族の方々のカフェ運営をサポートしている村。今はロロ族の家族が人材育成や経営に関わっているので、その方は長期的に滞在することなく、通いながら、この地を見守っている。

ロロチャイ村のカフェに到着

訪れた際にお店にいたMỷちゃん(モン族の16歳の女の子)は、英語は話さなかったけれど、ベトナム語は学校で学んでいて話したので、いろんな話で盛り上がる。

聞くと、結婚資金の為に、このカフェで働いてお金を貯めていること。(日本円で50000円くらいだったかと思う)婚約者とは、SNSを通じて知り合ったということ。同じモン族の人で、このカフェの近くに一緒に住んでいるということ。

とても印象的だったのは、「将来はカフェ経営とか何か予定はあるの?」という私の質問に対して

「モン族の家庭に生まれたら、将来は無いよ」

と端的に答える、小さな透き通った眼差し。「将来が無い」のか?
これは、「生きる意義」を探す現代の人々とは違う感覚なのだろうか。お金があったとしても、答えが見つからないものなのかもしれない。

サパの少数民族の方々が集まる市場で出会った親子を思い出した。

「どこから?」と聞かれたので、
「日本から来ましたよ。今はベトナムに住んでいますよ。」
というと、

「なんで、日本のような裕福な国から、このような場所に来ようと思ったの?日本にいたら、未来があるのに。」と。

メコンデルタにいた友人にも、「貴重な青春時代をなんでベトナムで過ごそうと思ったの?失うもののほうが多かったでしょう」と。

未来がある、無い、将来がある、無い、という考え方。
うーん、まだ、というか、いつまでたっても、言葉で表現するのは難しいのかも。むしろ、「私の未来は日本には無い。失うものも何も無い。」と思っていたので、ここでは与えられてばっかりな人生な気がするんだよね。でも、そうやって思っても、そう簡単に「生活する国を選ぶ」なんてことができる国籍や民族ってほとんど存在しないから、日本人家庭に、日本で生まれた「運」には感謝だし、多くの日本人の方々が長年築き上げてきた各国との外交関係、信頼関係も、受け継いでいかないといけないと思う。

ベトナムの至る場所で見かける猫たち。飼い猫もいれば、野良猫もいるけれど、どの猫もとても毛並みがキレイな気がする。

「ねぇ、モン語で「こんにちは」って何て言うの?」

と少し会話を逸らすように、聞いてみた。モン語って、なんだか音楽を奏でているような言葉で興味を持った。そして、ロロ族の人々はモン語も話せるので、Mỷちゃんとここの人々はモン語で話しているのだ。

Guestbookが置いてあったので、教わったモン語と、英語とベトナム語と日本語でメモを残してきた。

帰り道、時間があったので、ソバの花畑になっている場所にいた方に話しかけてみた。聞くと、近くに(バイクで30分程)住む方で、ソバの花畑の手入れをする為に毎日ここに来て、絶景の前でお茶を飲むのが日課なのだそうな。私も、少し休憩がてらお茶を頂くことに笑 お茶を頂くだけでなく、しっかりとアングルを考えた最高の私とお茶の写真を撮ってくれた笑

初対面のときから、「この人信じられる!」って思うお手本のような優しい眼差し
目の前の絶景

帰りは、いつの間にかめっちゃ遠回りをしていたけれど(笑)、おかげでまた美しい景色たちに出会えた。

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