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DaiGoさんの炎上動画を見て思ったこと

メンタリストのDaiGoさんが生活保護者やホームレスについて発言したことがネット上で炎上しています。また、昨日になって、正式謝罪動画も載せましたが、世間のDaiGoさんに対する批判は止んでいないようです。

さて、実際の問題発言を見て思ったのは、現地現物を見ないで思ったことを述べてしまったところに今回の炎上の要因があると思います。

私は発達障害者です。障害を抱えているがゆえに社会で生きることに難しさを感じています。障害を抱えているせいで、思うような仕事に就けずにいます。

幸い生活保護やホームレスになったことはありませんが、いつそういう状況に陥ってもおかしくないという気持ちを常に持っています。だからと言ってそういう人たちに対し、こんなヤツになりたくないとか、自分はこいつらとは違うといった目で見たことはありません。

それは、私が人からそういった眼差しで見られたくないからというわけではありません。
私は、これまで海外でスラム街や道端で物乞いをしている人たちをたくさん見てきました。
彼らの多くは生まれたときからすでに人生が決まってしまったといっても過言ではありません。教育も受けられず、医療も受けることもできない人がほとんどです。
貧しい人は一生貧しいままでいるのです。そして貧しさから脱却するには犯罪を犯すか、麻薬に手を染めるしかないのが実情です。

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確かに不要と言ってしまえば不要かもしれません。事実、なんの利益ももたらさない、犯罪や殺人、麻薬などの治安悪化につながり、国のイメージダウンになる。DaiGoさんの言うとおり醜く邪魔な存在かもしれません。

それでもそうした人たちを不要だからと言って一掃するわけにはいきません。
そこには人権が絡んでくるからです。思い付きで猫の命より軽いとは言えないのです。
私が住んでいた国はカトリック教徒が多かった国です。そうした国の人々は学生を中心にホームレスの人たちへのボランティア活動や寄付をしています。特にクリスマスとなれば自分たちの受けている恩恵を寄付だけでなく、炊き出しなどで貧しい人たちに分け与えることを当たり前のようにしています。

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そういう活動を通して、社会の仕組みを学び、境遇の違いを受け入れ、何をすべきかを自ら考え、行動しています。

今回のDaiGoさんの炎上動画を見て、彼にはぜひそうした国を見てもらいたいと思いました。そうすれば、生活保護者やホームレスは不要など簡単には言えないということが分かると思うからです。

単に経済的な理由だけでなく、歴史も絡むなど貧困に陥った背景はとても複雑だからです。そうした人たちを見て彼がどう思うかぜひ聞いてみたいです。

また、炎上動画のなかで彼が高納税者であるために間接的ではあるが、めぐりめぐって貧困層の人たちを助けていると言っていました。あたかも高納税者だから金持ちという感じで発言していましたが、金持ちというのはただ高額な税金を納めているだけではありません。

世界の富裕層の中には自分の名前で財団を立ち上げ、貧しい国々への支援をしています。
本当の富裕層は高納税者であることを自ら他人に言うことはしません。その代わりこのような財団設立することで自分が出来ることとして世界向け発信しているのです。それは単に自分たちのイメージアップではなく社会貢献認知を高めてもらい更なる基金を募るためにあります。そこで得た基金を元手に教育や医療、農業支援を実施するのです。

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生活保護者やホームレスを蔑むのではなく、自分と違う境遇にある人たちに救いの手を差し伸べることが出来るのが本当の金持ちです。高納税をひけらかしているだけでは金持ちとは言えません。

今回の炎上を機にDaiGoさんにはぜひ世界の貧困層に目を向けその事実を知ってほしいと思います。



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