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I Can't Get Started 最重要2小節だけのアナライズ

有名ジャズスタンダード曲
I Can't Get Started(言い出しかねて)
最重要の冒頭3-4小節目 2小節だけのアナライズをします!

1-6-2-5のシンプルな繰り返しの多いこのバラードで曲のキモとなる部分はこのAパート 3-4小節目の一拍ごとの複雑なコードチェンジです。
Cのキーでノンダイアトニックコードで余計に混乱する場面です。では見ていきましょう。
(譜面はJAZZSTANDARD 557様の無料譜面を使わせていただきます。)



これですね!
8つのコードのうちAm7以外の7つがノンダイアトニックコードです。
4つの2-5が連続して、半音づつ下がっている形になっていますね。
ここでコードに対する考え方
【アドリブ時は2-5も5も臨機応変にどちらに変えても機能自体にの変化はなく可能である】というのを使って考えます。

どういう事かといいますと例えばサテンドールの冒頭4小節

Dm7-G7/Dm7-G7/Em7-A7/Em7-A7

わりとソロをやり辛いこれを

Dm7/G7/Em7/A7

と大きくコード解釈を広げてやったりする事です。実際色々な人のレコーディングを聴いてみて下さい。


それでその考えを使って、2-5のコードの2を消して5だけにしてみました。
これだけで大分スッキリしました!何か見えてきそうですね・・
7thコードは増4度離れたコードは同じトライトーンを共有し、裏コードといいまして、表裏一体のような感じです。E♭7とD♭7は裏コードですので表に戻します。


こうなりました。
・・・コードのルートだけみると3-6-2-5になっていますね!
G7以外の7thコードはダイアトニックコードを変化させてセカンダリードミナント化されたコードになっています。各コード間に解決感を挟んでいるわけです。


それらを戻すと なんと普通の3-6-2-5になりましたね!
複雑なあのコード進行の成り立ちは
①コードをセカンダリードミナント化する
②ドミナントコードを半音加工するように裏コードに変える
③全てのコードを2-5化させる

というプロセスによってリハーモナイズドされた進行でした。


いかがでしょうか?ご理解いただけましたでしょうか?ご質問やご意見ございましたらコメントしていただければと思います!






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