プライドを捨て、胸を張って老いていく

前置き

今回のエントリは、まだまだ若くて老いを感じたことのない世代の人たちに向けて書いたものです。

いちばん伝えたいのが、人間という生き物は30代半ばを越えてくるともう、老いがすごい

すぐに疲れる、徹夜がきつくなる、健康診断で異常が増える。白髪やしわ、シミが目に見えて増え、肌のたるみやお腹の出っ張り、薄毛まで目立ってくる。

それでも、多くの人が社会の期待や自己イメージに縛られて老いを恐れ、ムダに抗おうとします。若さや美しさに価値を置きすぎるあまり、年を取ることを恥じたり、隠そうとしたり、無理に若作りをするのです。

人間長い間生きていれば誰しもが老いに直面しますが、抗うか受け入れるかは自分次第です。そこで、その糞の役にも立たないしょぼいプライドを一度捨ててしまえば、時間もお金もムダにせず、好きなことに使いながら楽に生きていける――そういうエントリです。

みんなそれぞれ孤独に老いに抗っている

歳をとって初めてわかるのは、ある日突然気づく自身の老化現象、からの絶望、その後も日々無慈悲に進んでいく老いの進行の速さと焦り、さらに会社の同僚や同世代の友達との対比で自分は老い汚らしくなっている現実に比べ、相手は見た目が若々しく見えたときの、底知れぬ劣等感です。

これはもう、ものすごくナチュラルに自尊心とメンタルを削ってくるし、羨望と嫉妬、バレないうちになんとかごまかして他人からの印象を現状維持に持っていきたいという根源的な欲望に駆られ、それを強いモチベーションとして大体の人々がアンチエイジング競争の沼に落ちていきます。

あれ、でも、見た目が若い彼ら彼女らにも、平等に老いは襲い掛かってくるはずなのでは?

そう、あなたがうらやむその同僚・友達もまた、同じ思いを心に秘めて、表には見えないところでアンチエイジングに時間とお金を投入しているんです。

いろいろな手段で老いに抵抗していく

老いに抵抗するため、世の中には多くの商品やサービスが存在します。

たとえば、白髪。最初のうちは鏡を見ながら目立つ白髪を手で抜いていくだけで見た目年齢は割と保たれますが、歳を重ねるごとに白髪の本数が加速度的に増え、抜くのが追いつかなくなります。

で、みなさん白髪染めデビューをするんですね。

白髪が目立つかどうかは他人の年齢を推察する時の情報としては結構重要で、白髪のあるなしで判定が結構変わります。

白髪がないと20代に見えるけど、白髪があると30・40代に見える、みたいな。

ほら、30代に入って急に髪色が明るくなったあの人や、40代をすぎたのに白髪の1本もない真っ黒な髪色をしているあの人、完全にやってます。

大人になってわかるのは、メディアに露出する機会の多い芸能人やタレントは、ほぼ全員が髪染めてたんやなぁ、ということです。

もちろん、雑誌とか広告なんてのは写真撮ってから画像編集ソフトで加工しまくってるのでそもそも白髪のあるなしは関係ないですが、テレビやYoutubeにそこそこ露出してる人たちはもう漏れなく染めてる。

明石家さんまとか、真っ黒ですよね。そろそろ70代に突入するのに、髪の毛だけ真っ黒。
昔は何も感じませんでしたが、今見ると不自然さが半端ない。

所ジョージ、ビートたけし、松本人志も、白く染めることで白髪の印象をなくすことに成功してたり、中居正広をはじめとする元ジャニーズのベテラン勢も、明るい髪色で若作り頑張ってます。

たまに、覚せい剤とかひき逃げとかで捕まって、留置所から出てきてマスメディアの前で謝罪する芸能人とかいますが、急に髪の毛の色が真っ白だったりして昔はビックリしたりしてたのですが、今思えば普段から白髪染めてたからだと納得したり。

あとタレントは肌のシミや皺、ひげの剃り跡とかもドーランやファンデーション塗ってごまかしてるのがあたりまえですよね。

話を一般人界隈に戻すと、老けてしまった自分を慰めつつ、テレビなどのメディアに出ているタレントを見てると、ますます自分の見た目の劣化具合との差に気分が落ち、それを取り戻そうとするばかりに、さらなるアンチエイジング界隈の商品に投資をすることになりがちです。

白髪染めにとどまらず、美容整形やボトックス注射、さらにはサプリメントやスキンケアに巨額を投じる人も少なくありません。

美容整形では、しわ取りやフェイスリフトといった施術が一般的で、一度の施術に数十万から数百万円の費用がかかることもあります。

また、毎月のエステ通いも維持するためには高額な投資となります。

さらに、薄毛治療には植毛や専用の育毛薬があり、こちらも費用は長期的に見れば膨大です。

さらに身体的な老化に対抗するために、フィットネスクラブやパーソナルトレーニングを利用する人もいます。健康維持のための投資も大事ですが、体力の維持や改善には時間と努力が求められます。毎月のジム会費やトレーナー費用に加え、栄養面にも気を使い、高額なサプリメントや食材にお金をかけることも珍しくありません。

抗老化医療に目を向けると、成長ホルモン療法や先進的な再生医療を取り入れるケースも見られますが、これらは専門的で高額な医療費がかかり、持続的にケアを続ける必要があります。

その老いに対する抵抗、いつまで続けるんですか?

白髪は死ぬまで無限に染めればいいですが、そもそも髪の毛の本数自体が少なくなってくるので、別のソリューション(植毛 or カツラ)が必要になってきます。アデランスとかヘアコンタクトとか、めっちゃお金かかりますね。

肌の皺・しみも、いくらボトックスを注入しつづけても限界があります(ボトックス注射は65歳以上は効果が薄いわりに副作用が出るため非推奨らしい)。

そもそも歳をとればとるほど代謝は落ちるので、腹は出るわアゴ下はたるむわ、それに対抗するために30代でジムに通うことにしました。

それ、40代50代でも続けられる自信ありますか?

年齢とともに、老いに対抗というか現状を維持するために投入するコストがどんどん増え、次第にそれだけお金をかけても劣化を止められずにずるずると老いは進行していき、体系を維持するためにジムで運動をするのも、若い時よりも減量効果がなくなってきて、それをカバーするためにジムで運動する時間自体を増やすしかなくなっていく。

いずれ、お金と時間といった投入する資源が、身体の劣化を止められなくなる=リターンを下回る時期が必ずきます。

その時期が40代なのか50代になるのか、個人差もあるとは思いますが、結局いつかは老いに完敗し、全部放棄することにならざるを得ないんじゃないですかね。

例外なくすべての人間がそうなると思います。

結局受け入れるしかないんだから、早めの決断を

で、世の中の大多数の人は、若くして自然に老化対策をはじめ、50代くらいでアンチエイジングの限界に直面し、しかたなく老いを受け入れ、そこではじめて自由になるルートをたどるのだと思うのですが、だったらもう最初から老いを受け入れればいいのでは?

人から若く見られたい、というプライドを捨てるだけですよ。簡単でしょ。

30代の半ば、白髪や皺が目立つなーと感じ始めたその時に、若作りをして人によく見られたいというプライドを捨てる決断をする。

それができると、その後数十年に渡ってアンチエイジング業界に投入することになるはずだったお金(大金)が、自分の好きなことに使える。

また、アンチエイジングのために取られる時間(ジムでの運動する時間とか)からも解放され、他の趣味とかに使える。

いいことづくめやん。

見た目が収入に直結する人は除く

営業職の人とか、対面で何らかのサービスを提供するフリーランスの人、あとはメディアに露出するタレントやYoutuberなど、見た目が劣化すると儲けが少なくなってしまう方たちは仕方ないので、アンチエイジングを続けてもろて。

でも私みたいなフルリモートワークが原則のエンジニアとか、歩合制ではなく月給・年棒制のサービス業の人たち、工場のライン工、研究職、クリエイターなど、大多数は見た目の劣化と収入が相関しないと思うので、アンチエイジング出血を止める生き方を選択できる可能性が高いと思います。

独身・未婚・子なしの場合は除く

あと、これから恋人を見つけ結婚して家庭を持ち子どもを授かりたい、というフェーズの人については、30代であれ40代であれ、アンチエイジングに全力投資をすることは十分なメリットになりますね。見た目が大事なので。ぶっちゃけベースのクオリティに左右されるので焼け石に水かもしれないですが、やらないよりやったほうがマシ。

逆に、既婚子持ちでも、不倫をしている、またはこれからもしていきたいと考える人は、全力でアンチエイジングに投資していくんじゃないでしょうか。

知らんけど。

まとめ

あとは、自分の子どもには人間の老いを見せつけていく必要があるとも感じており、その話は別のところでします。

私はもう、完全に見た目を捨てて、食べたいものを食べたいだけ食べ、好きな趣味に好きなだけ時間を使い、同世代とつるむときには開き直って、自虐ネタで自分の老いを笑いに変えていく、そんなメンタルでやっていきます。

この生き方で後悔することはないですね。最高の生き方だと思います。

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