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人生初のプロダクト作りで私がボスから学んだこと3選

こんにちは!私は、ディップ株式会社で社内営業支援システムのPOをしています。6年間営業を経験したのちに、「ツールの力で営業の習慣を変えたい!」と想いから、2022年4月からプロダクト作り未経験からPdM→POをやっています。ひよこのPOなので、私のことは、ぴよぴよPOとお呼びください(笑)(最速でニワトリになれるよう日々頑張っております💪)

2022年の4月に、初めてPdMになった私ですが、人生お初のプロダクト作りは、営業課長用の業務効率化ツールでした。今日は、このプロダクト作りを通してボスから学んだことを皆さんにシェアさせていただきます。

■わたくしのボス





デザイナーと”一緒に現場でそのままインタビュー”が早い

まずは現場調査から。そこで行ったのは、実際にオフィスに出向いて弟子入りインタビューです。課長の隣の席に図々しく座らせていただき、「私が新人の課長だと思ってこの業務について教えてください!」とインタビューしました。

そして、デザイナーにも一緒にオフィスに出向いてもらい、一緒に課長の話を聞いたり、その場ですぐにデザイン案を作成して、課長がお手隙なタイミングを見計らって「すみません、5分くらいご意見いただいてもいいですか?」とデザインの感想を聞いたりしていました。

通常であれば、企画者がオンラインや対面で30分〜1時間ほどインタビューをして、仮説を立てて、デザイナーにデザインを依頼すると思います。
1日目インタビュー、仮説を立てる
2日目デザイナーに依頼と説明をする
3日目デザイナーがデザインを完成させる
少なくとも3日くらいはかかりますよね。
でも、これが1日でできるんです。

私も最初に失敗したのですが、デザイナーに正しく背景ややりたいことを伝えるのって、認識合わせるのが大変だったり、情報量も多くてどこまでを話したらいいんだろうと悩みませんか?
そこの認識合わせもスムーズにできますし、デザイナーも背景のイメージがつきやすいです。

朝礼にも参加したり、一緒に課のチャンネルを盛り上げたり、「いってらっしゃ〜い」と訪問前に営業さん言ったり、若手メンバーがアポが取れたらお祝いしたり、さりげなく積極的に溶け込みに行きました笑



価値は1〜2個に!それに合った機能だけを改善する

業務軽減に関する現場の要望・やりたいことは非常にあたくさんありました。
特に課長向けだと、ユーザーの人数が限られている割には、考え方・戦略・マネジメントの仕方が多様で、価値観が分散しているのをまとめるのは大変でした。

PdMとしては、全部やってあげたい気持ちで山々でしたが、
心を鬼にして価値を2つに絞り込みました。
感覚的には、ちょっと足りないくらいが丁度良いと思います。

たくさんの価値をつけてしまうと、効果検証もしづらくなります。
この効果はどの価値(機能)のおかげなんだっけ?と、何がどれに影響しているのか分からなくなってしまいます。また、作ってみたけどやっぱり違った、という時にまたやり直すのは大変です。

そして、リリース後も要注意です。
リリース後のヒアリングをすると、「こんなものが欲しい」という「機能ベース」の要望が湯水のように溢れてきます。

どれも「あった方が絶対いいし、便利なことばかり。」だから、全部やりたくなっちゃいます。
ただ、そのまま進むと価値に沿った機能なのかどうかを置いてきぼりにして、とにかく機能だけが搭載されたツールになっていきます・・・(危険)

「そうだ!私は最初に決めたこの価値がしたかったんだ!」
ということをもう一度思い出して慎重に改善すべき企画を選択し直しました。

これを思い出すためにも、企画を詰める時に使用しているFigjamに、自分が決めた価値にたどり着くまでに、どういう選択肢があって、どういう経緯でこの価値にしたのかを明記しておきました。
なので、自分の軸がブレそうになった時、それを一目見れば「あ、これか」と気付けました。

あとは、3ヶ月単位でプロダクトのロードマップを立て、その時に、「〜〜をする」ではなく、「〜〜の価値を満たす」という書き方でスケジュールに落とし込んでいきました。そして、うまくいかなかった場合のスケジュールもそこに記載しておきます。
このことで、今自分がどの価値にコミットすべきかがこのロードマップを見れば立ち返ることができました。



どんな行動・感覚を味わってほしいのかから機能を決める

今回のツールは、正直、ボタン1つで操作が終わる方が楽ではあったのですが、あえてドラッグ&ドロップを取り入れました。
それは、ドラッグ&ドロップにすることで普段の業務に「なんか新しいツールがきた!」という感覚を味わってもらいたかったからです。

このように、ユーザーにどんな感情を持ってもらいたいか、
どんな体験をしてもらいたいか、から逆算して機能を決めていくのは非常に大切だと実感しました。

私は今もなおですが、機能からプロダクトを考えてしまいがちです。(反省)
厄介なことに、中々この癖はすぐにはなおりません。
気づいたらプロダクト名や画面名を口にしています。。。

そうではなく、
ユーザーは何に困っていて
ユーザーに何をさせたいのか
ここをとにかく突き止めてから、それを機能にするにはどんな画面やどんなボタンが必要?と考えていきます。

言うのは簡単なのですが、気づいたら沼にハマっています。笑
思考や発言するときに主語が機能になっていたら要注意です。(自戒)

人生で初めてプロダクト作りをしてみて感じたのは、
最低限の必要な価値をとことん追及するということでした。
言葉で書くのは簡単ですが、実際はとても奥の深いことだと思います。
でも、このシンプルな追及ができれば、良いプロダクトが必ずできるし、
もし思うようにプロダクトがユーザーに使われていないのであれば、
「この追及をもっと頑張って!」というサインなのだと思います。



まとめ

いかがでしたでしょうか?プロダクト企画経験ゼロから4ヶ月+1週間で、ボスからできる限りのことを吸収し、フィジビリリリースまで辿り着きました。そして、企画開始から10ヶ月後の今、全国の課長さんにリリースができました。みなさんのプロダクト作りにも参考になったら嬉しいです♪

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