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第66回グラミー賞結果、好き。

 先日、グラミー賞授賞式が行われました。音楽は賞を獲ることが全てではないですし、グラミー賞が今の音楽全てを表すわけではありません。ですからあまり固執してないですが、アーティストにとって名誉のある賞であることに間違いありません。一応洋楽好きとして結果をチェックしなければならないでしょう。


 結果の確認を、グラミー賞発表前に行った「M-1式ぴよぴよ的グラミー賞」と照らし合わせながらみていこうと思います。もちろん音楽に優劣はないし、点数をつけるなんて進んではしません。ただ自分の中でのフェイバリットを見つけるためにもやっていました(先出の「もうすぐ第66回グラミー賞、好き。」を書いたときはM-1の余韻がありましたので笑)。太字が受賞者、右の数字が個人的採点の点数です。

Record of the Year

まず最優秀レコード賞からみていきます。

Jon Batiste – Worship 90
boygenius – Not Strong Enough 91
Miley Cyrus – Flowers 93
Billie Eilish – What Was I Made For? [From The Motion Picture “Barbie”] 89
Victoria Monét – On My Mama 89
Olivia Rodrigo – Vampire 92
Taylor Swift – Anti-Hero 92
SZA – Kill Bill 95

 マイリー・サイラス「Flowers」が受賞。商業的な成功に重きを置かれがちなこの部門。とは言っても、その年一番売れた曲とは限らないし、過去には週間チャート1位を獲っていなくても選ばれたことがあります。ただ、この曲は今年最も売れた曲の1つですし、今年を象徴する曲と言われたらまあ納得ではあります。

 ぴよぴよ的レコード賞はSZAの「Kill Bill」。いや、正直個人的にもグラミー的にも最優秀レコードはSZAで間違いないと思っちゃってました…。

Album of the Year

続いて最優秀アルバム賞。

Jon Batiste – World Music Radio 96
boygenius – the record 93
Miley Cyrus – Endless Summer Vacation 88
Lana Del Rey – Did You Know That There’s A Tunnel Under Ocean Blvd 92
Janelle Monáe – The Age Of Pleasure 89
Olivia Rodrigo – GUTS 90
Taylor Swift – Midnights 92
SZA – SOS 95

 先出の記事にも書いた通り、「今年の人」に選ばれたテイラー・スウィフトが受賞のフラグが立っている、としていました。案の定、"Midnights"が受賞。これで歴代最多の4回目。スティービーワンダー、フランク・シナトラ、ポール・サイモンを超えたことになります。偉大な先人たちを凌駕したかといわれると、わかりません。が、最近の彼女の活躍、特に経済的な影響は凄まじく、文句のつけようがありません。素直に功績を讃えます。

 とはいいつつ、ぴよぴよ的アルバム賞はジョン・バティステ/"World Music Radio"。アルバム賞を受賞した前作に比べて評価が割れましたが、今作の世界観が私には刺さりました。それとボーイジーニアスもインディーロックの趣を想起させるシンプルな良さ感じて高評価にしていました。

Song of the Year

最優秀楽曲賞。個人的にレコード賞より注目している部門。

Lana Del Rey – A&W 91
Taylor Swift – Anti-Hero 93
Jon Batiste – Butterfly 95
Dua Lipa – Dance The Night (From Barbie The Album) 90
Miley Cyrus – Flowers 93
SZA – Kill Bill 96
Olivia Rodrigo – Vampire 92
Billie Eilish – What Was I Made For? [From The Motion Picture “Barbie”] 94

 この賞はパフォーマンスや商業的側面より楽曲の内容、時代背景や制作のバックグラウンドなどが重視されていると思います。受賞したのはビリー・アイリッシュ/"What Was I Made For?"。この兄妹が創り出す世界が高く評価されるのは当然でしょう。これはバービーを歌っているのか、それともビリー自身の内情なのか…。

 ぴよぴよ的楽曲賞はSZA/"Kill Bill"。私が相当この曲を気に入っていたのがバレましたね。私の好み。ただこの曲と同等かそれ以上にヘビロテさせてもらったのがジョン・バティステ/"Butterfly"。ジャズっぽさを加えたシャルル・グノーのAve Mariaのように感じます。シンプルにメロディが美しすぎです。アルバム通して聴くと、より一層際立ちます。

Best New Artist

最優秀新人賞、個人的予想は省かせて頂きました。大方の予想通りVictoria Monétが受賞。これは妥当過ぎるというか、予想するまでもありませんでした。黒人系のアーティストが主要部門に名を連ねたことも大きいです。

その他は…

 その他有名どころだけ抜粋します。まずR&B部門。今回最多ノミネートながら主要部門を逃したSZAですが、ここはさすがに受賞(最優秀R&Bソングと最優秀プログレッシブR&Bアルバム)。私は主要部門確実と思っていましたし、やはり白人有利か…とも捉えられるかも…いや、彼女自身は受賞の際に喜びを爆発させていましたし、スピーチ中に「Hi Teylor(””)」とお茶目な場面も。全編通して、アーティスト同士のリスペクトが素晴らしかったです。テイラーの主役感というか、立ち回りの上手さ(笑)も改めて感じました。

 そして、私はロックから洋楽に入ったので、ロック・オルタナ部門をチェック。期待通り、boygeniusとPeramoreが躍動。私の青春、Arctic Monkeysは受賞なりませんでした。当然えこ贔屓しますが、"The Car"はかなりの傑作だったと思います。従来のらしさはなくとも、経験を重ねたあるべき進化、まるでビートルズ後期のような変貌と余裕を感じました。


総括

 今年はチャート然り、グラミー賞然り、女性の活躍が目立ったというか、2023年の音楽は完全に女性の年でしたね。これは音楽的にも社会的にも素晴らしい兆しであると同時に、男性陣やロックなんかも頑張ってほしいですね。カントリーは復活しつつありますが…もう少し様子をみましょう。

 また私の予想というか願望は全外れ。個人的な物差しでしかないので当然です。2024年の音楽はどうなるのでしょうか。変革にしろリバイバルにしろ、なにが起きるのか楽しみです。


今日もありがとうございました。

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